嶋　相模原市緑区の株式会社食機能探索研究所 BABILON（バビロン）さん。まずは、守口代表のご経歴と現在の事業内容を教えていただけますか。
 
守口　私は麻布大学で食の機能性に関する研究に従事し、今年2024年の春に定年退職しました。食生活の改善は、健康維持につながります。これまで得られた研究成果をわかりやすく皆様に伝えるため、当事業所を創業しました。特に長年にわたり研究してきた魚介類に含まれるオメガ3系脂肪酸と、現代人が過剰に摂取している植物性油脂とのバランスを整え、病気のリスクを下げる普及事業を手がけています。
 
嶋　私はよく朝食に魚を食べています。妻が魚料理を習慣的につくってくれていまして。
 
守口　まさに習慣にしていくのが大事なんです。オメガ3系脂肪酸の摂取は学習機能、アレルギー、気分障害、生活習慣病など、さまざまな病気や不調のリスクを減らすと実験でも明らかになっています。そこで当事業所は、脂肪酸のバランスを見える化する検査キットを開発、販売予定です。このキットで日々の食事を見直し健康意識を高めていただくことが目的です。
 
嶋　油はとにかく食事から減らすべきと一概には言えないわけですね。
 
守口　ええ。体に良いオメガ3系脂肪酸はむしろ積極的に摂取していただきたいんです。特に女性は、妊娠を通して、子どもの成長に大きな影響を及ぼします。家族ができて初めて食生活を意識する女性も多いです。でも、その前からできるだけ魚を召し上がるなど小さな習慣を身に付けてほしい。このような話を当事業所の女性スタッフが講演やワークショップでお伝えしています。
 
嶋　魚は調理が大変で子どもも骨を取るのが面倒くさいと嫌がります。私たちの生活はどうしても肉料理に偏りがちですよね。どうすればいいでしょうか。