水野　なるほど。そんな意味が込められていたんですね。ついにご自身の城が手に入った今、どのような姿勢でお仕事をしていますか？
 
朝比奈　ご注文に対してノーを言わないことです。条件的に難しいときもありますが、その場合でもすぐにできませんと言うのではなく、どうすれば可能かを考えたうえで、お客様に提案して解決の道を探ります。職人である以上、使う材料やコストについてお客様よりも知識があるので、ちょっと聞いて無理難題に思えることでも、別のアプローチでご満足いただけるようにするのが腕の見せ所だと思っています。事業の割合としてはエクステリアの仕事が多く、アルミを使ったテラスやウッドデッキの工事依頼などは年間を通してよくご注文いただきます。もちろん、樹木を植えるなどのお庭づくりなども承っていますよ。
 
水野　こうしてお話をしていて、朝比奈代表はいい意味で職人さんぽくないなと感じます。すごく気さくだし、服装も作業着ではないですよね？
 
朝比奈　ザ・私服です（笑）。一般の職人のイメージは頑固、話しかけづらい、怖いという感じだと思いますが、私はそれを変えたいんです。先日もあるおばあさんのお宅に工事でうかがったんです。その際に、初めはパーカー姿の私を見て「あんた、施工できるの？」とおっしゃって、疑いの目で見ているようでした。でも、仕事ぶりや合間の会話で気持ちが変わられたのか、帰る段になると趣味の陶芸作品を見ていきなさいと家に案内され、器をくださいました。
 
水野　見た目ではなく技術やお人柄で評価されたわけだ！　朝比奈代表の目指していることがちゃんと伝わっている証拠ですね。