足場工事からアイアン家具製作まで展開
森本 私の父は大和高田市で、工務店や保険代理店、不動産会社を経営していました。跡を継ぐという選択肢もあったものの、自分でやってみたいという気持ちが大きくて。社会に出ると型枠大工や鳶職人を6年ほど経験しました。その後、鉄骨・鍛冶工事も経験して楽しさを知り、23歳で独立したんです。仮設足場・仮囲いの仕事と並行し独学で溶接の技術を身に付けました。学校の授業でも図工が一番好きというくらい、もともとものづくりが好きだったことも思い出しましたね。
亀山 森本代表は2024年現在、33歳だとうかがっています。まだまだお若いのに手練れの職人という風格を感じられるのは、長いキャリアに裏打ちされた自信によるものなのでしょうね。では、あらためて森本代表が溶接に魅せられた理由を教えてください。
森本 仮設足場や仮囲いは建設現場になくてはならないものです。ただ、工事が終わると解体され消えてしまいます。一方、鉄骨・鍛冶工事や家具製作はいつまでも形が残り人の役に立ち続ける仕事ですよね。そこに大きなやりがいを感じたんですよ。巧工業では、住宅や倉庫などさまざまな建物に鉄骨製の手すりを取り付けたり、鉄・レジンなどで製作した家具をご提供したりしています。世界に一つだけのオリジナルでデザインから設置まで一貫して手がけているんです。