愛知県豊田市の結婚相談所、ファーストペンギン・マリッジは、トヨタ自動車とその関連企業で働く20代男性が婚活市場で“余っている”状況に目を付け、全国規模の会員ネットワークを活用して、結婚を望む男女の夢を叶えようと奮闘している。MBAと経営学の博士号を持つ異色の経歴の持ち主である中山誉之代表に、これまでの歩みと結婚相談所を開いた目的、中年男性が陥りやすい問題などについて語ってもらった。
自動車業界とのビジネスを経て社会貢献
中山 若い頃は半導体商社で勤務していました。そこで新規事業を任されたものの、当時の自分の知識では足りないと気付き、夜学に通って経営学修士、通称MBAを取得して、ついでに経営学の博士号も取得したんです。その後は紆余曲折あって外資系の自動車向け半導体メーカーに転職し、グローバルアカウントマネージャーを12年務めていました。
矢部 MBAに博士号ですか! 輝かしいご経歴です。そんな中山代表が、どんなきっかけで結婚相談所を開くことになったのでしょう?
中山 昨年、運悪く目を怪我してしまい、今までの働き方を変えようと考えたんです。息子もすでに社会に出て、この先夫婦2人で生きていくなら、もうバリバリ稼がなくても大丈夫だろうと。そこでなぜ結婚相談所かというと、MBAの勉強でアメリカ流が染み付いたといいますか、仕事をしっかりやったアメリカ人の多くが次にやりだすのは社会貢献なんです。それで自分も、と思いました。
矢部 たしかに、婚活のサポートも立派な社会貢献ですものね。