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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ヤングケアラーを照らす 訪問介護という“光”
思責株式会社 代表取締役 今井翔太

 
プロフィール 高校時代まで、野球漬けの日々を送る。高校卒業後は、アパレル企業に就職。退職後、いくつかの転職を経て労務コンサルティング会社に就職し、起業について多くを学ぶ。やがて偶然耳にしたヤングケアラーのニュースをきっかけに、訪問介護のための資格を取得し、2022年10月に思責(株)を設立した。介護に明け暮れるヤングケアラーを救いたいという信念のもと、訪問介護事業に全力投球している。
 
 
 
少子高齢化が進む今、ヤングケアラーの問題は深刻だ。本来、大人が担うべき家庭の役割を担わざるを得ない子どもたちは、最悪の場合、生きる意欲をなくしてしまうことさえある。介護は、ヤングケアラーを生み出す最たる原因と言ってもよい。思責株式会社の今井翔太代表取締役は、訪問介護を通じて、そのような子どもたちの負担を軽減しようとしている。今井社長が目指すのは、ヤングケアラーを生み出すことのない社会である。
 
 
 

起業の目的は、ヤングケアラーの救済

 
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インタビュアー 嶋大輔(タレント)
嶋 今、日本で大きく取り上げられているヤングケアラーという社会問題に、訪問介護という視点で解決に取り組んでいらっしゃる、思責株式会社の今井社長。ヤングケアラーという言葉は、最近よく耳にするようになりましたね。まず、ヤングケアラーについて教えてください。
 
今井 ヤングケアラーというのは一般的に、本来大人が担うべき家事や家族の世話・介護などを引き受ける子どもたちのことですね。
 
嶋 数年前に亡くなった私の父も、最後は介護が必要な状態になり、ヘルパーさんのお世話になっていました。介護は大人でもかなりの負担ですから、子どもにとってはなおのことですよね。
 
今井 最近では、核家族化、共働きの家庭・ひとり親家庭の増加によって、子どもたちがさまざまな負担を強いられているケースが増えているんですよ。
 
 今井社長が、そういったヤングケアラーを救いたいと思われたのには、何かきっかけがあったんでしょうか。
 
今井 ヤングケアラーだった女子高生が介護に行き詰まって、お世話をしていたおばあちゃんを殺めてしまったというニュースを偶然耳にしたことです。私自身、父子家庭で育ち、ヤングケアラーの問題とは隣り合わせで生きてきました。だからその事件は、とても他人事とは思えなかったんです。