自分らしい塗装をしようと決意し24歳で独立
武田 私は高校中退後、建築塗装の親方に拾っていただいて弟子入りしました。そしてすぐに、「この仕事をいつまでも続けたい」と思うようになったんです。もっと広い世界を見るため別の親方の下でも修業を積み、塗装業界に入って以来、2022年現在で16年が経ちました。
吉井 16年となると、もうベテランの域に達していますね! 武田社長は、もともと独立心が旺盛だったのでしょうか。
武田 そういうわけでもありません。現場で働いているうちに「いつまでも人に使われていると、お客様に自分らしい塗装をご提供できない」という思いが芽生えてきたんです。そこで、一人親方として独立したのは24歳のときでした。周囲からは「まだ早い」と言われたので、絶対に見返してやるという気持ちでがむしゃらに頑張りましたね。
吉井 実際、24歳での独立はかなり早いですよね。独立した当時の状況はいかがでしたか。
武田 最初のうちは自分で仕事を取ることができず、他社の下請けや手伝いばかりの毎日でした。それでは大した売り上げになりませんし、何よりも直接お客様とふれあったり、自分なりのプランをご提案したりすることができず、元請けの会社に言われた作業をこなすことしかできなかったのはつらかったですね。それでも現場で実力を示して信頼を積み重ね、私についてきてくれる職人も増えたことで、2017年に弊社を設立することができました。
吉井 さまざまなご苦労も乗り越えてこられたんですね。でも、お聞きしている限りではとても順調に歩んでこられたようにも感じますよ。
武田 いやあ、法人化後も大変な時期は続きました。というのも、私は口下手なものでして(笑)。弊社は個人のお客様と直にお付き合いすることをポリシーにしているものの、営業が苦手な私は、当初はなかなかご契約をいただくことができず苦労しましたね。