八木　適材適所での配置は、完全分業制になりがちだと思うんです。でも、御社ではラグビーのように流動的にポジションを変えながらのプレーも可能にしています。その理由はどこにあるとお考えですか？
 
英保　普段からのコミュニケーションですね。弊社ではみんな、家庭の話もよくするんですよ。何でも話し合える関係が、お互いにフォローし合える環境をつくるんだと思います。
 
八木　確かに、家庭の話を仕事仲間にできるのは、よほどの信頼関係があるからでしょうね。
 
英保　経営者としても、社員が幸せかどうかを確認しておきたいんです。家庭生活が幸せじゃないと、良い仕事はできません。みんなで幸せになれる関係をつくることが私の使命です。だから、会社で食事会をするときも、全員が参加できる日程にして、誰も欠けないようにしています。やっぱり遊びのときも一緒に、全力で遊んだほうが楽しいですからね。
 
八木　星野仙一元監督は、選手やスタッフの奥さんに誕生日の花を贈っていました。というのも、「選手がプレーできるのは女房のおかげ」という考えがあったからなんです。今の英保社長のお話にも通じますね。それに英保社長も笑顔が良いですよね。周囲を元気にする笑い方をされていますよ。社内はもちろん、取引先も良い雰囲気にしそうだな。