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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

電気工事で社会を支える
高圧設備から個人宅まで

 

難関の第一種電気工事士に合格し将来に自信

 
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鶴久 お若い時代の職歴としては、かなり濃密です。それにしても、電気工事とそれ以前の仕事では内容がだいぶ違いますよね。入門のきっかけは?
 
中村 友人の知り合いに、たまたま電気工事店の人がいたんです。ちょうど、運送の仕事に見切りをつけ、今度こそ手に職をつけたいと思っていたので、友人に頼んで紹介してもらいました。
 
鶴久 言ってみれば、電気工事はゼロからのスタートですよね。仕事を覚えるまで、苦労も多かったのでは?
 
中村 時間はかかりましたね。一応、工業高校出身であるとはいえ、機械科だったので電気とは無縁の世界でしたから。いざ就職したものの、しばらくは何をやっているかすらわからない状態でした。
 
鶴久 それが今では、ご自分で電気工事の会社を経営しているんだから、人生は不思議ですね。慣れない仕事に悪戦苦闘していた中村社長が、どのように成長の過程を辿ったのか、興味が湧きます。
 
中村 3年目ぐらいだったでしょうか、あるとき、社長から電気工事士の資格試験を受けてみないかと言われました。自分たちの仕事内容だと、本来は第二種からでよかったんです。しかし手に職願望の強かった私は飛び級で第一種を受けると決めました。すると、それを知った先輩たちに、絶対無理だとか散々からかわれましてね。
 
鶴久 読めました! そんなに言うなら合格してやろうじゃないか──と思われたんですね(笑)。
 
中村 そう、非常に悔しかったんですよね(笑)。それで毎日仕事が終わるとがむしゃらに勉強して、実技もしっかり準備して受験した結果、何とか合格できたわけです。
 
高圧電気設備のUGS設置施工前後。波及防止装置付き
高圧電気設備のUGS設置施工前(左)と後(右)
鶴久 素晴らしい。3年目というと、20代半ばの元気な盛りですよね。嬉しかったでしょう?
 
中村 はい! 正直に言えば、仲間を見返してやったぞ、という気分でしたね。やっと大人の職業人になれる喜びと不安が一度に押し寄せてきたのを覚えています。上司からも責任ある仕事を任されるようになって、すごく自信がつきました。
 
鶴久 そこから経験と実績を積んで、ご自身の会社をスタートさせたのは今年2019年2月とお聞きしました。独立に至った一番の動機な何だったのですか?
 
中村 実はもともと、独立したい気持ちはそこまで強くなかったんです。でも、会社の仕事が楽しくなってきた半面、定年までこのままの生活が続くのかと思うともっと刺激がほしくなり、一度きりの人生、チャレンジしようと決断しました。すでに結婚していたのに、最終的に私を後押ししてくれた妻には感謝ですね。