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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

個性豊かなスタッフと 
管理医療機器で健康支援

 

自信を持てば誰でも花を咲かせられる

 
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 F.C.ハランは東京都清瀬市を中心に活動している
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ハランは植物の一種で、「強い意志」という花言葉を持つ
 以前、テレビの企画で僕が臨時でコーチをしたF.C.ハランという少年サッカーチーム。実はそのチームのオーナー会社が、フィットラボさんなんだそうですね。
 
黒坂 そうなんですよ。偶然もあるものです。「試合で1点も取れないチームを元サッカー日本代表の城彰二が救う」という内容でした。オンエアを見て本当に感心しましたよ。最初の練習日に、それとなく蹴りやすいボールを出してあげて、子どもたちに自信をつけさせてあげていたでしょう。「これは社員教育と同じだ!」と思いました。同時に、日本代表にまで登りつめた人が、どうして上手ではない子どもの気持ちを理解して指導ができるのか、不思議だったんです。
 
 実は僕、サッカーを始めたのが小学5年生と遅かったんですね。初の試合出場は6年生の最後の大会でした。しかも他の選手らが怪我や体調を崩していて、棚ぼたで出番が来たという、へたっぴな少年だったんです(笑)。でも、その後に優れた指導者に巡り合い、実力を伸ばせたんですよ。だから、きっかけさえあれば子どもたちが成長することを、身を持って知っているんです。
 
黒坂 なるほど。成長のきっかけの1つは、「自信を持たせること」ですよね。その近道が、ああしろ、こうしろといった技術やノウハウの指導より、本人ができることをさせることだと思うんです。
 
 本当にそうですね。自分の得意なことができれば楽しいですし。これは仕事も一緒だと思います。イキイキとスタッフの皆さんが働いていると、経営者冥利に尽きるだろうな。
 
黒坂 おっしゃる通りで、弊社のスタッフはみんな会社が大好きだし、私もスタッフが頑張っている姿を見ると元気が出ます。
 
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 黒坂社長とスタッフのモチベーションが相乗効果で高まっていく良い環境ができ上がっているんですね。ちなみに、黒坂社長が先ほどおっしゃったような「本人のやりたいことをさせる」という人材活用術を持ったのには、何かきっかけがあるのでしょうか?
 
黒坂 はい。2010年頃、会社が経営不振に追い込まれたことがありまして。そのときに、「社員ができることをさせる」という方針に変えると事態が好転したんですよ。お恥ずかしい話、それまでは販売会社にありがちな「目標に向かってとにかく頑張れ」一辺倒の社風で、せっかく可能性を秘めているスタッフの芽まで摘んでしまっていたんです。
 
 サッカーでも「絶対に点を取れ」と指示されるより「ゴール前で好きにしていい」と言われるほうがリラックスできて、いいパフォーマンスを発揮できるのと同じですね。
 
黒坂 全員がシュートにこだわらず、パスが得意ならアシスト役に回ってもいいんです。そうすれば、チーム全体の成績は上昇していきますからね。