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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
 
尾碕さんのお話からは、演技に真摯に向き合い、日々試行錯誤している様子がうかがえる。今後年齢を重ねていく中で、どういった目標を持っているのかもお聞きした。
 

チャレンジを続けていく

 
具体的な目標は特に持っていないんです。お芝居をすることが本当に大好きなので、今後もずっと今の仕事を続けていければそれ以上の幸せはありません。仕事ではなく、性格的な部分で言えば、素直な人間でありたいですね。私は物事をひねくれて考えてしまったり、言葉を素直に受け取れないことがあったりするので、誰かに意見を伝えるとき、意見を受け取るときにもっと素直になりたいと思っています。
 
そう思った一つの要因は、最近読んだ小説なんです。登場人物の一人を見ていて、「私ももっと素直な人間にならないとな」と感じました。小説を読んでいると、ストーリーを楽しむ自分のほかに、どこかお芝居の糧にしようと感じている自分もいます。さまざまな登場人物の考え方を見ることは、仕事においても良い影響がありますね。
 
趣味を楽しんでいても、頭の片隅では常に演技の糧にしようという考えがあるかもしれません。だから、仕事のオンとオフはあまりないんです。これだけ夢中になれるのは、やっぱり好きなことだから。お仕事だと、やりたくないことでも取り組まなければいけないこともあるでしょう。でも、やりたくないことが50%以上になってしまうなら、もうやらなくて良いと思っています。私は、これだけ好きな仕事に出会えたので幸運です。
 
この仕事の魅力の一つは、自由なことです。台本を読んで、どのように演技を深めていくのか自由の幅が広いんですよ。もちろん、準備していった演技とは違うものを求められることもあります。そういったときは、お互いの意見をしっかり伝え合うんです。その話し合いも楽しめています。周囲の方の意見を大事にしつつ、自分の考えも大切にしていきたいですね。
 
今後は、日常では経験できないような役にチャレンジしてみたいです。なかなか現実の世界にはいないような、ちょっと変わった人を演じるのは楽しそうだなと思っています。あとは、今までアルバイトをしたことがないので、例えばコンビニの店員さんの役なども楽しいかもしれません。職業体験ができそうです(笑)。自分に経験のないものを演じるのは難しいですが、チャレンジしていきたいと思っています。仕事でもプライベートでも、新しいことに出会い続けていければ幸せですね。
 
 
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/ヘアメイク 市岡愛/スタイリスト Ayako Udagawa)
ジャケット5万9400円、パンツ2万8600円/CHONO(ネクトデザイン)
TEL 046-876-6403 http://chono.me/
ネックレス4200円/e c r u  a c c e s s o r y
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その他/すべてスタイリスト私物
 
 


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尾碕真花(おさき いちか)
2000年生まれ 高知県出身
 
2012年、「第13回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞。2016年に舞台『RYOMA〜アメリカ第51番州ニッポン〜』にて俳優としての活動をスタートした。2019年には『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でリュウソウピンク/アスナ役を好演。お茶の間での人気を博した。テレビドラマや映画、舞台など幅広い場で活躍を続けている。主な出演作にドラマ 『この素晴らしき世界』(CX) 、 『早朝始発の殺風景』(WOWOW)、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、『卒業タイムリミット』(NHK)ほか。昨年、映画『4日間 FOUR DAYS,TOKYO』で映画初主演を務めた。

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(取材:2024年5月)