誰かの逃げ場になるような
音楽を提供し続けたい
アーティストとして活動するほか、映画監督やデザイナーなどさまざまな顔を持つ、石井竜也さん。1月8日から全国で公開される映画『大コメ騒動』では、米米CLUBとして主題歌の「愛を米て」を歌っている。デビュー35周年を迎えた石井竜也さんに、仕事に対する価値観や、楽曲作成の際に心がけていることについて、たっぷりとうかがった。
作品の世界観に寄り添う
映画『大コメ騒動』に提供した「愛を米て」に限らず、映画やドラマなどに向けて楽曲をつくる際は、“自分の音楽”を前面に出すことは絶対にしないようにしています。作品が主役であり、音楽はあくまでそれを彩るものだと考えているんです。作品の世界観に寄り添うことが大切ですね。
そのために、台本なども早めに読ませてもらうようにしているんです。ドラマでは、最終話まで書かれていないことも多々あります。それでも、雰囲気をつかめるようにしっかりと読んでいますよ。
そういったスタンスは昔から変わりません。僕はもともと映画が大好きなので、作品に寄り添う、作品の世界観を壊さないということをモットーにしているんです。監督に「この音楽で本当に良かったな」と思っていただける楽曲をつくることを目指しています。
『大コメ騒動』は、女性の強さが満ち満ちていると感じた作品です。実話をもとにした、女性たちが運動を起こすことで、日本の歴史を変えたお話ですからね。仲間と一緒に立ち上がる情熱やリーダーシップ、そういったものを感じました。その雰囲気に寄り添ってつくった楽曲なので、ぜひ映画と一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。