◆西伊豆の美しい海の底で
半年間熟成させたワイン
静岡県の西伊豆町の海は、透明度が高く美しい
静岡県の伊豆半島西岸にある西伊豆町は、「夕陽のまち」としても知られる、美しい海に恵まれた町です。近年は少子高齢化が進み、漁業者も減りつつある中、かつての賑わいを取り戻そうと西伊豆町ではさまざまな取り組みが行われています。そうした西伊豆の活性化の一端を担う商品の一つとして、注目を集めているのは、あるワイン。・・・といっても、西伊豆にワイナリーがあるわけではなく、ぶどうを生産しているわけでもありません。
新たな名物として人気が高まりつつあるのが、今年2018年6月に満を持して販売を開始した、西伊豆海底熟成ワイン「VOYAGE(ヴォヤージ)」。その名のとおり、なんと海底で半年間熟成させたという、ユニークなワインなのです。
現在、ふるさと納税の返礼品にもなっている「VOYAGE」。わざわざ海底に沈めることで、いったいワインにどのような変化が生まれるのか――? 西伊豆の美しい海が育む、「VOYAGE」の魅力を徹底的にご紹介しましょう。
◆海底約15mに眠るワイン
長期熟成したような深み
厳選したワインを海底で熟成させる
「旅」「航海」を意味する「VOYAGE」。人生は時として旅にたとえられます。人にはそれぞれ歴史があり、唯一無二の存在であるように、このワインもまた、熟成期間を経ることで1本1本がオリジナルの風貌、味わいへと成長しているのです。
防水処理を施したワインは、12月から5月下旬の半年間、紫外線の届かない海底約15mの場所に1本ずつ海水に触れるように沈められました。15℃~19℃と一定に保たれた海水温の中、海中の微振動を受けることで、通常の環境下で保管するよりも早く熟成が進みます。そのため、たった半年でもまるで長期熟成させたかのような、まろやかで深みのある味わいになるのだとか。
また、海から引き揚げたワインボトルには、貝や石灰藻など、海中のさまざまなものが付着しています。その姿は、沈没船から引き上げたヴィンテージワインさながら。いわば、自然の海が生み出したビジュアルアートであり、同じものは2つとありません。
防水加工を施し、1本ずつ海に触れるように沈められる
半年間の熟成を経て、ヴィンテージのような風合いに
海底で半年間じっくりと熟成することで、オンリーワンのワインへと進化を遂げた「VOYAGE」。人生の門出や新たな旅立ちを祝う“とっておきの1本”として、自分用はもちろん、大切な人への贈り物にもぴったりと言えるでしょう。
◆1本ずつ手作業で加工
漁協組合やダイバーも協力
カサーレ ヴェッキオなど4銘柄がそろう
西伊豆海底熟成ワイン「VOYAGE」は、現在4銘柄をラインナップ。1本の樹につける葡萄の房を制限することで、凝縮した果実感が楽しめる「カサーレ ヴェッキオ モンテプルチャーノ ダブルッツォ」は、渋みや酸味のバランスが良い濃厚な味わいが、熟成を経て、より風味豊かな極上酒に。このほか、パワフルな味わいの「シャトー・モン・ペラ ルージュ」、果実味が華やかな「シャトー・ピュイグロー」、最高の葡萄のみを手摘みで収穫してつくられるエレガントな「コノスル カベルネ・ソーヴィニヨン 20バレル リミテッド・エディション」など、個性豊かなワインがそろっています。
海水の浸水を防ぐための防水キャップを1本ずつに取り付け、防水加工を施したうえで西伊豆のダイバーが手作業で海底に沈めるなど、手間暇かけてつくられた「VOYAGE」。このプロジェクトは、西伊豆の美しい海、そして、地元の漁協組合やダイバーの協力があってこそ実現しました。
見た目も味わいも、唯一無二の存在感を誇る西伊豆海底熟成ワイン「VOYAGE」。ぜひ、その背景にある西伊豆の美しい海へ思いを馳せながら、楽しんでみてはいかがでしょうか。
VOYAGE
https://izu-sake.com/user/user_sea_ageing.php