※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
障がい者福祉で地域貢献に目覚める
山極 私は建築資材を扱う会社に勤務し、営業担当として全国各地に単身赴任していました。東日本大震災の直後には、会社から指示を受けて東北へ向かったんです。復興のためには建築資材が必要ですから、需要も多いだろうという指示でした。私も営業として利益を上げなければという気持ちで被災地に入ったものの、現地の状況を見て社会観と人生観ががらりと変わったんです。
タージン 建築資材は復興に欠かせません。でも、利益を目的にするのは違いますよね。
山極 そうなんです。今日の暮らしにも困っている方々を目の当たりにした私は、何か自分にできることはないかと考えるようになりました。ただ、自分と家族の生活もあるのですぐに会社を辞めるわけにはいきません。そうやって悶々としているうちに、障がいのあるお子さんを抱え、将来の不安と必死に戦っている親戚や知人がいることを思い出したんです。
タージン 東北に行くのは難しくても、障がい者福祉で世の中に貢献できると考えたのですね。
山極 ええ。2022年に60歳で定年を迎えた後に、生まれ育った滋賀に戻り、一念発起し弊社を立ち上げ開業の準備を始めました。ただ、福祉業界の人手不足で施設管理の資格を持つ人材がなかなか見つからなかったんです。
タージン そこに現れたのが山本さんというわけですね。
山本 私は、石川県で20年にわたり児童福祉の仕事を続け保育園の園長も務めました。その関係で児童発達支援管理責任者の資格を持っていたんです。ところが今年2024年の能登半島地震で被災しまして。縁があって知り合った山極代表の誘いで彦根へ移住し管理者に就任しました。