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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

希少な素材も惜しみなく
自分が食べたい洋菓子を

 
 
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神田 クリームには、ベリー系の香りがするドミニカ共和国産カカオ豆だけでつくられたチョコレートを贅沢に使用しました。カカオはコーヒーのように産地によって香りや味が異なるんですよ。なので、素材の組み合わせやつくるお菓子に合わせて、チョコレートの産地まで意識して選ぶようにしています。
 
亀山 素材へのこだわりが素晴らしい! ブルーベリーといいチョコレートといい、これだけ珍しい素材を使用している個人の洋菓子店はそうないですよね。それにしても、クッキーなどの焼き菓子もどれもかわいらしく、贈り物にも喜ばれそうなものばかりです。
 
神田 そう言っていただけると嬉しいです。私は、ホテルや町の洋菓子店などで多くの経験を積む機会に恵まれました。過去には休むことを疎かにしてしまい、体調を崩して一時休職せざるを得なかった経験も(笑)。そうした中で、自分が心から「食べたい」「友人に贈りたい」と思える焼き菓子がなかなか売っていなくて、「それなら自分がつくればいい!」と思い立ったことが、当店を立ち上げたきっかけなんです。自分の店だからこそ、ルールに縛られず、責任が持てる範囲内で遊び心を大切にしています。
 
亀山 なるほど。そのような経緯があったからこそ、納得のいく素材を厳選して一つひとつ丁寧にお菓子をつくっておられるんですね。
 
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神田 はい。もともと、クッキーがメインの店にするつもりでオープンしたら、思いがけずタルトに人気が集中しすぎて、行列ができるほどになってしまったことがありました。ありがたい反面、気持ちに余裕がなくなり、なんだか自分の店じゃないように感じることがあったんです。それで、移転を機に、あらためてあひる堂の原点を見つめ直しました。素材のもつ力を活かした、味わい深く時代に流されないお菓子を、技術を尽くして一つひとつ心をこめてつくるという姿勢を大切にしていきたいですね。
 
亀山 心身ともに無理をせず、あひる堂さんに欠かせない遊び心を大切にしていただきたいですね。これからも、皆さんの心を弾ませたり、和ませたりする洋菓子をつくり続けてください!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
製菓はイメージと違って体力も必要でヘビーな仕事なので、作業中は楽しむ余裕はありません(笑)。それでもこうして続けられるのは、お客様の「おいしかった」や「プレゼントしたら喜んでもらった」という声があるからこそですね。
(神田幸子)
 

:: 店舗情報 ::

お菓子工房 あひる堂

〒534-0027 大阪府大阪市都島区中野町3-8-1

Instagram
https://www.instagram.com/ahirudo_okasi

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