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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

悩みを抱える人たちの
“自己肯定感の木”を育む

 

互いを認め合える関係性づくり

 
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百田 また、会合や研修以外に、私がパーソナリティを務めるラジオ番組でも、メンタルを整え自分らしく生きる大切さを伝えるようにしています。というのも、先ほどのお話の中で一つ目の活動として挙げた対人支援が少なくなるように予防することこそ、大切だと考えているからです。
 
濱中 なるほど。学校という社会的な場で子どもたちを指導する先生は、皆さん少なからず悩みを抱えているでしょう。私も現役を引退後、コーチも経験しました。当然ながら特定の選手だけに偏った指導をすれば人間関係に角が立ちますし、選手たちとの距離感の取り方など、難しさを感じる面も多々ありましたね。
 
百田 実は教員時代、子どもたちに野球チームに例えた話をよくしていたんですよ。子どもたちが成長して自律心が芽生えるにつれて、人間関係も複雑になっていきます。仲の良い子もいれば、合わない子も当然いますよね。その中で誰とでも仲良くしなさいと強制するのは、子どもたちにとってもストレスでしょう。でも、価値観が異なる子同士でも、同じ目標を持ったチームとして頑張ることはできるはずです。
 
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濱中 確かにそうですね。プロ野球では同じチームに所属する選手も、仲間であると同時にライバルとなります。一つのポジションを巡って切磋琢磨し、互いに努力する。でも、だからこそチーム全体のレベルアップにつながり、優勝という共通の目標があるからこそチームとしてまとまるわけですよね。もちろん中には、どうしても性格が合わないという選手もいます。百田さんがおっしゃるように、無理して仲良くしようとすれば余計にお互いぎくしゃくし、チームの空気も余計に悪くなってしまいますよね。
 
百田 相性が悪い、価値観が合わない人がいるのは人間として当然のことです。だからと言って互いに傷つけ合うのではなく認め合ったうえで、うまく付き合っていくための関係性を模索することが大事ですよね。