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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

認知症カフェ事業を軸に
人と地域と社会を掬ぶ

 
 
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田中 だからこそ、認知症サポーターの養成や認知症当事者の方やそのご家族と、地域の人が自然につながれる居場所をもっと増やしたいと考えています。今はほぼボランティアで活動しているので、今後長く続けていくためにも、事業化することが目標です。
 
畑山 ぜひ実現していただきたいですね。そういえば、musubiさんでは農業を手がけるだけでなく、食にもこだわっておられるとか。
 
田中 無農薬無肥料で作物を育てています。自然や土に触れることでも、人は元気になれますからね。また、食べることは生きることであり、基本中の基本。月1回の食事会のほか、簡単にできるレシピをご紹介し、一緒に食事をするイベントなども開催しています。認知症当事者の方やそのご家族など、さまざまな人が集まるんですよ。
 
畑山 認知症の方ご本人だけでなく、ご家族との交流も大切にしているんですね。
 
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田中 福祉の世界では、当事者と周囲の人々の関係が固定化しやすい傾向にあります。どうしても“してあげる”と“してもらう”になりがちで、そういった福祉のあり方に常々、違和感を持っていました。私たちも皆さんの笑顔を見られたらすごく嬉しいですし、“してあげる”“してもらう”関係ではなく、誰もがありのままで協力し合える関係になっていくことが理想ですね。ものづくりを担うデザイン会社であり、「ひとつぶ」という意味を持つGRAINも、目指すところは同じ。さまざまなひと粒の個性が集まって、思いを温かく、ゆるく“掬󠄀(むす)”んでいきたいと思っています。
 
畑山 現代社会では少なくなったお節介のありがたさ、温かさをあらためて思い起こしました。田中代表のような方が、手を差し伸べてくれることに感謝している人は多いはずです。事業は利益をあげるだけでなく、世のため人のためになってこそだと考えます。田中代表の情熱が人を掬びつけ、地域を盛り上げる原動力になると感じました。今後のご活躍にも期待しています。
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
この仕事は、私がやりたくてやっている“お節介”のような面があります。それにより、誰かが喜んでくれたり笑顔になってくれたりすると、本当に嬉しいですよね。
(田中亜由美)
 

:: 事業所情報 ::

musubi/GRAIN

〒520-0044 滋賀県大津市京町2-1-5-1404

ホームページ
https://musubicorocoro.com/ (musubi)
https://www.graindesign.net/ (GRAIN)

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