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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

あらゆる左官工事に対応
技術を次世代へ継承

 

デジタルに強い若者や、女性職人と一緒に

 
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宮地 昔と今では、業界の慣習などもだいぶ変わりましたでしょうか?
 
橋本 そうですね。昔は上下関係が厳しく、親方や先輩にかわいがってもらえないとなかなか仕事を教えてもらえませんでした。新人のうちは、誰よりも朝早く出勤して掃除をしたり冬なら部屋を暖めておいたりと、必死に下働きを頑張っていましたね。
 
宮地 新人さんはできることが少ないから、そうやって努力して周囲の人に認められ、ようやく仕事を教えてもらえたのですね。
 
橋本 はい。時代は変わって、厳しい上下関係は穏やかになってきていますし、新人の仕事の覚え方も変わってきていますね。今の若い職人は、インターネットで知識を補完していることも多いですよ。技術やコツなどの情報をスマホから得て、自分のものにするわけです。我々より情報収集能力が高く、なおかつ仕事覚えも早い。さらに近年増えてきたのは職人を目指す女性の活躍です。弊社を法人化したのは、興味を持って門を叩いてくれた次の世代を育てて活躍させたいと考えたからなんですよ。
 
宮地 今の若い人は、情報ツール・チャンネルを自在に活用できる賢い世代だと思います。そのデジタルネイティブが、白壁屋さんでも頼もしい存在になりつつあるのですね。ものづくりに関心が高い人はどの時代にも一定数いるはず。私もその一人として、次世代の活躍が楽しみです。ちなみに、新人教育の在り方も変わっていますか?
 
橋本 はい。「仕事は見て覚えろ」ではなく、塗り方はもちろん立ち振る舞いや体の動きまで目の前でポイントを説明しながら実際に作業して見せる。山本五十六海軍大将のように、私自身が手本になって見せる形です。
 
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宮地 そこまで丁寧に教示してもらえると、より早く仕事を体得できそうです。加えて、仕事を好きになれる気がします。というのも、橋本社長は朗らかでお話がお上手でしょう。指導を受ける若い人たちは、楽しみながら成長できるのではないでしょうか。
 
橋本 あはは(笑)、そうだと嬉しいですね。私自身、お客様との打ち合わせや新人教育、新しい技術の習得など一つひとつの営みを楽しんでいます。そうやっていくつになっても仕事を楽しめる姿を見せれば若い職人も将来に希望を持ってくれるのでは、と考えています。
 
宮地 素敵な考え方ですね。お話をうかがって、橋本社長のコミュニケーション力の高さも強みの一つだとわかりました。