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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

若い力で農業改革に挑む
イチゴの生産・販売会社

 

自社ブランドの確立を目指して取り組む

 
信条を守りながら、さらなる事業拡大を目指す
 
狩野 上田社長が事業を行う中で、特に力を入れていることはなんでしょうか。
 
上田 弊社ならではの自社ブランドの確立を目指しており、ちょうど先日「グリーンネスト」というブランドを立ち上げました。ネスト、つまり鳥の巣のように、人が集まったり、再び訪れたくなったりする居心地の良い空間づくりをコンセプトに、将来的に直営店の運営も視野に入れています。
 
狩野 なるほど。百貨店などの小売店向けに卸すだけでなく、自社商品として直接お客さんに販売する体制をつくろうとなさっているんですね。
 
上田 おっしゃる通りです。また、ただ販売するだけでなく、お菓子などのさまざまな加工品の製造もしていきたいですね。そして、ゆくゆくはイチゴだけでなく多種多様なフルーツも取り扱うプロフェッショナルになれればと考えています。最近では、従業員たちの技術力も向上し、生産力も安定してきました。そこで会社としての次なるステップとして、お客様と直接コミュニケーションを取れるような体制づくりと、「未来の農業を明るくする」というビジョンを掲げて取り組んでいます。
 
狩野 上田社長のように若い世代の方が頑張ってくだされば日本の農業がより活性化すると思いますし、私も上田社長と近い年代の一人として誇らしく感じます。アップルやスターバックスのような多様性がある農業ベンチャーを目指していただきたいですね。
 
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上田 近年では少子高齢化の影響もあって、日本の農業従事者の平均年齢は60歳以上といわれています。そんな中で、私たちのような世代が、30年先の未来を見据えながら行動しなければならないと考えているんです。そしてさらに、私たちの次の世代の人々にもバトンタッチできるよう、働きやすい環境づくりと農業改革にも勤しんでいきたいと思います。
 
狩野 上田社長は元銀行員だけあって、マーケティングなどにも精通しておられると思います。そのようなスキルやノウハウをいかせば、より多くの若い世代にも農業の魅力や奥深さはもちろん、農業を生業にすることのメリットなどを広めていけるのではないでしょうか。