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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

大分の医療に尽くしつつ
野球愛溢れる小説を執筆

 

野球ファンに捧げる、挫折と挑戦の物語

 
大藤理事長の実体験をもとにした『野球の子』
大藤理事長の実体験をもとにした『野球の子』
大藤 野球と出会って主人公の生活が一変するくだりは、私自身の経験そのものです。私は、両親が共働きの家庭で一人っ子として育ちました。周りに大人しかいない環境だったので、同世代の子たちとうまく会話できなかったんですよ。それが小学校低学年で野球を始めたことで仲間ができ、毎日がすごく楽しくなりました。
 
濱中 大藤理事長が当時抱えていた寂しさを、野球が支えてくれたんですね。
 
大藤 おっしゃる通りです。当時は本当に充実していましたよ。その後、チームのレギュラーになれるかと思っていた矢先に、病気を経て野球を挫折しましてね。私が叶えられなかった夢や経験を、本書の主人公に託しているんです。スランプや怪我を乗り越えながら日本一を目指していく――そんな物語に仕上げました。
 
濱中 うわあ、ますます内容が気になります! 大藤理事長の野球愛の詰まった『野球の子』。どのような方に読んでほしいとお考えですか?
 
大藤 やはり子どもたちでしょうか。本書は「野球の子がつながっていく」をテーマに掲げて、序章と終章のどちらも野球を始める展開にしていましてね。昨今は野球をするお子さんが減っている中、この一冊が少しでも野球人口が増えるきっかけになれば嬉しいです。
 
濱中 大藤理事長の野球への熱意が伝わってきますよ。小学校の頃から野球が好きで大変なご経験もされてきた中で、あらためてどのような点が魅力的なスポーツだと思われますか?
 
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大藤 チームプレーであり、個人プレーでもあるところでしょうか。いろいろなタイプの人間が活躍しながら、それぞれが深く思考できる点をおもしろいと感じますね。
 
濱中 わかります。私自身、野球は考えるスポーツであると実感してきました。この作品は、子どもはもちろん大人も楽しめる成長物語として、幅広い野球ファンの手に取っていただきたいですね。
 
大藤 ありがとうございます。ストーリーは阪神タイガースにも深く関連しているので、大人世代の阪神ファンの方にも共感していただけると思います。実は本書は20年前には書き上げていたのですが、阪神優勝のタイミングに合わせて2023年に出版したんです(笑)。
 
濱中 えーっ! 満を持しての出版だったんですね!