狩野　傘下に入りたいと希望があることが、優良企業であることの証明だと思います。時代の流れについて行くだけでも相当な苦労があるはず。しかし山根代表は設立当初の目標を抱き続け、事業拡大に努めたのですね。
 
山根　はい。先を見据えた動きを同業他社から批判されることもありました。でも、これまでやってきたことは間違いではなかったと確信しています。そしてこれからは会社だけでなく乗務員自身も対応力を問われ、お客様に選ばれる時代だと考えています。
 
狩野　乗務員の方々がお客さんに選ばれるためには、人材育成も大事でしょうね。
 
山根　おっしゃる通りです。タクシーは接客業でもあるので、乗務員の育成はとても重要です。乗車されたお客様に、いかに快適な時間を過ごしていただけるか、常に心を尽くして対応できるように徹底しています。とある大手タクシー会社はとても丁寧な接客をするのですが、それはマニュアルが整備されているから。それも一つのやり方ではありますが、私は個々のお客様に合わせて対応を考えるからこそ、サービス精神やプロ意識が養われると思います。
 
狩野　確かにマニュアル通りの対応よりも、人間味のある接し方をしてくれたほうが嬉しいです。私自身、乗務員さんがよく話す人だと楽しい時間を過ごせます。でも、誰もがおしゃべりを楽しみたいとは限りません。乗車中は静かに過ごしていたい人もいます。だからこそ、お客さんによって臨機応変に対応してくれる乗務員さんのタクシーに乗りたいですよね。