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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

水耕栽培の発芽にんにくで 障がい者の暮らしを支援
ここいの株式会社/くらしの成 代表取締役社長 足立匠

 
プロフィール 愛知県出身。学生時代はプロを目指してサッカーに打ち込む。大学院卒業後は公務員として経験を積んだ。その間に出会った近雄太氏と、ものづくりや地域貢献ができる事業での独立を決意。2020年6月に(同)ここいのを設立。2021年3月に株式会社化、ここいの(株)を立ち上げた。福祉事業を中心にさまざまな事業を展開。地域にあらたな文化を創造することをビジョンに掲げ、事業に邁進している。【ホームページ
 
 
 
就労継続支援B型事業所、「くらしの成」で発芽にんにくを栽培、福祉・農業などさまざまな事業を通じて地域に貢献する企業が愛知県豊川市のここいの株式会社だ。水耕栽培の「にんにくぐらし」は無農薬で安心・安全なうえ、においが弱く、鉄分・亜鉛などの栄養素も豊富。この魅力的なビジネスで利用者への高賃金を実現した足立匠代表取締役社長は、さらに事業を拡大し障がい者の経済的自立をサポートしたいと熱く語ってくれた。
 
 
 

公務員を経て福祉事業を立ち上げる

 
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インタビュアー 鶴久政治(元チェッカーズ)
鶴久 愛知県豊川市のここいの株式会社さんにお邪魔しています。御社では就労継続支援B型事業所くらしの成の運営を軸に、多彩な事業を展開しているそうですね。まずは足立社長の詳しいプロフィールを教えてください。
 
足立 私は大学院を卒業し公務員になりました。長年にわたり組織内部の体制改革などを経験する中で、同じ公務員だった近雄太と知り合い、意気投合しました。その中で彼と二人で、「何か後世に残る文化をつくろう。自分たちの力でつくりあげたものを地元の資源になるようにしよう」と事業の立ち上げを決意したんです。そして、「ここからイノベーション」を略した「ここいの」の屋号で2020年に弊社を創業しました。
 
鶴久 そのときに選択した事業が、なぜ、福祉だったのでしょう。
 
足立 もともと特別支援学校教諭の免許を持っており、福祉業界とのご縁も深かったため、社会福祉にかかわる仕事がしたいとずっと考えていました。また、近はものづくりに興味を持っていたんです。そこで、これらを組み合わせた事業で地域の資源になることができる組織をつくっていこうと思いました。