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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ドローンの産業利用で 先駆的役割を発揮!
合同会社ソラビジョン 代表社員 渡辺一生

 
プロフィール 熊本県出身。幼少時から環境問題に興味を持ち、大学では四日市大学環境情報学部に進学。大学院で農学を学び、岐阜大学で博士号を取得した後、京都大学の東南アジア研究所に赴任する。その後、文科省の研究機関である総合地球環境学研究所でドローンを使った自然環境や作物の生育状況の分析に着手。2017年に京都大学へ戻り研究を進めるかたわら、(株)WorldLink&Company の執行役員兼CTOを務めた。2023年に独立を果たし、現在に至る。【ホームページ
 
 
 
幼い頃から環境問題に興味を抱いていたという、合同会社ソラビジョンの渡辺一生代表。東南アジア地域で衛星画像の解析や地理情報空間の分析など、自然環境問題に取り組んできた。やがて研究に取り入れたドローンに将来性を感じ、ドローン開発を手がける合同会社ソラビジョンを設立。これまでの活動や今後どのような事業展開をしていくのか、タレントの原田伸郎さんが話をうかがった。
 
 
 

研究を通じてドローンの可能性に着目

 
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インタビュアー 原田伸郎(タレント)
原田 合同会社ソラビジョンさんは、ドローンの開発や導入支援を手がけているそうですね。まずは、渡辺社長のこれまでの歩みからお聞かせください。
 
渡辺 私はもともと自然が好きで、森林伐採などの環境問題に興味がありました。それで大学院では農学研究科に進み、博士号を取得後に京都大学の東南アジア研究所に赴任しましてね。衛星を使って宇宙から地上を観測し、森林の面積の状態や作物の生育状況について分析を行ってきたんです。東南アジアを中心に世界各国を回り、そうした衛星画像分析や地理情報分析を研究してきたんですよ。
 
原田 研究者として世界各国で環境問題に向き合ってこられたんですね。そんな中で、なぜドローンの事業を始められたんですか?
 
渡辺 衛星ですと、雲があると地上が観測できないことが多かったんです。そこで、雲の下から画像が撮れる道具としてドローンが最適だと思うようになりました。そうして2014年頃から地上観測のためにドローンを研究に使い始めたんです。
 
原田 なるほど、ドローンの利点はそういった部分にもあるのですね。しかし、研究者だったお立場からドローンの事業の会社として舵を切られたきっかけは何だったのでしょう。
 
渡辺 総合地球環境研究所でドローンの研究開発を始めたところ、数々の企業さんから相談やご依頼をいただくようになりまして。ご縁をいただいたことから、研究所の任期を終えて京都大学に戻ったのをきっかけに、株式会社WorldLink&Company(ワールドリンク&カンパニー)の技術顧問として、大学に在籍しながら企業のアドバイザーやCTOなどを務めました。そして2023年の4月に独立し、弊社を設立するに至ったんです。