憧れから15歳で足を踏み入れた職人の道
寺内 私は幼い頃から大工職人に憧れていました。というのも私の父が宮大工でして、さらに親戚にも職人がいたんです。その影響で、作業着姿の職人さんを「かっこいいな」と感じるようになりました。
吉井 確かに職人さんはかっこいいですよね。そういう方々が身近な存在だったから、同じように働きたいと思っておられたと。
寺内 そうなんです。そして約10年、時おり父の仕事も手伝いながら、塗装会社で修業を積みました。
吉井 その下積み時代から、ゆくゆくは独立したいと考えておられたのですか?
寺内 いえ、実はそうでもないんです。当時は単純に、「好きな仕事で手に職を付けたいな」くらいに考えていました。塗装業での独立を意識し始めたのは、職場を辞めてからなんです。