命をかけず、安全を徹底
ロープを用いた補修工事
ロープアクセスの利点と安全性
富澤(悠) 弊社では建築物の補修・改修工事を中心に手がけており、中でもコンクリート製のビルや橋梁などはさまざまな要因によって経年劣化するため、どの程度の補修が必要なのか、調査や診断も行います。そのうえで、建物の外壁であればひび割れや破損のある部分を修復したり、タイル仕上げの外壁ならタイルが剥がれ落ちてしまわないように補修したりするんですよ。さらに、雨水の浸入を防ぐための防水剤の施工や隙間を塞ぐシーリング工事、塗装工事なども行っています。
鎮西 それらの工事をすべてロープアクセスで行うのですか?
富澤(純) いえ、弊社では、ほかにも足場を仮設したり高所作業車を用いたりして作業を行っています。しかし、作業車が入れない狭い道路や足場を組むことができない建築物、河川にかかる橋梁の裏側といった場所の工事では、ロープアクセスが活躍していますね。
富澤(悠) 特に住宅やマンションでの工事の場合、長期間にわたって足場を組むと防犯上の不安や、プライバシーも懸念されます。そこで、窓やベランダがある面だけロープを使って作業し、それ以外は足場を仮設して作業するなど、状況に応じて施工方法を組み合わせて行うことも可能です。足場を仮設すると費用がかかりすぎるという場合も、選択肢の一つとしてご提案できます。
鎮西 選択の幅が広がれば、施主さんや元請け業者さんにもメリットがありますし、住民の方の安心にもつながりますね。でも、ロープだけで高所作業を行うとなると、安全面が心配です。
鎮西 そうなんですか! 一般の目線からすると、高所作業の見た目やロープで吊り下げられるというイメージで、危険な作業のように思いがちです。でも、しっかりとした安全が保たれているんですね。