「頼まれれば、日本中どこへでも行く!」――そんな力強いポリシーを掲げるのが、神奈川県伊勢原市で軽貨物運送を手がけるScramble(スクランブル)だ。代表の吉原浩一氏は、トラックドライバーだった父の姿にあこがれ運送業へ。30年のキャリアを積み独立したベテランドライバーだ。時間を守りながら荷物を運ぶ、厳しい環境で頑張り続ける同業者をサポートしたいと語る吉原代表。“緊急発進”の名を冠したプロの姿勢と情熱の源泉に迫った。
仕事に悩むドライバーをサポートしたい
吉原 もともと私の父が、長距離トラックの運転手だったんですよ。私が運送の仕事を始めたのも、かっこいい父の姿にずっと憧れていたからです。18歳でドライバーになり、以来、運送業界一筋30年の人生を歩んできました。
川﨑 30年とは、吉原代表は大ベテランですね!
吉原 ありがとうございます。普通免許で運転できる4t車から始まり、大型免許やトレーラーけん引免許なども取得して、少しずつステップアップしてきました。関東地方中心の配送の仕事のほか、長距離トラックの運転手も務めたんですよ。
川﨑 そんな吉原代表が、軽貨物運送で独立した理由は何でしょう。
吉原 ある運送会社に正社員として勤めていた2014年頃、手首を骨折し仕事ができなくなってしまいました。別の会社に移ろうと何社も応募したものの、状況が状況なだけに、なかなか雇ってもらうことができません。そこで「自分自身が経営者になろう」と決意し、2017年8月に個人事業で起業しました。そうした経緯があるので、私は事業を通じて、悩みのあるドライバーをサポートしたい気持ちも強いんですよ。