B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

終わりを新たな一歩に 
解体工事の常識を覆す

 

壊すのではなく、解体工事を新たな始まりに

 
glay-s1top.jpg
鈴木 事後対応ではなく、先手を打っておられるわけですね。私は現役時代「自分を知る、相手を知る、チームの流れを知る」ことがプロとしての必須条件だと考えていました。自分のコンディションや自分のチームの采配、相手チームの采配、ゲームの流れなどを読み切って試合に出ていたからこそ、高い確率で盗塁を成功できたんです。酒井社長のお考えもそれと似ていますね。
 
酒井 ありがとうございます。また、弊社では作業を終えた後も必ずご挨拶にうかがいます。と言うのも、作業中は口をつぐんでおられても、心の内では不満を抱いている方がおられるからです。それを放置してしまうと、解体工事の後に入る不動産会社や建築会社、さらには土地の所有者にその不満が向ってしまうかもしれません。だからこそ、作業終了後に挨拶にうかがい、至らない点があれば、その場で善処させていただくようにしています。
 
鈴木 建替後に入居する方が近隣の方々に、自分の責によらない苦情を言われるのは確かに不憫ですよね。
 
酒井 はい。解体工事は壊すことが仕事ですが、私は“壊す”のではなく、新たな関係の“始まり”だと捉えています。だからこそ日の出を意味するサンライズという社名を用いているんです。
 
鈴木 希望に満ちた生活を感じさせる良い社名だと思います。さて、先代の創業から数えると約30年、会社の設立から10周年の節目を迎えられるそうですね。今後、新たな取り組みをされるご予定はありますか。
 
glay-s1top.jpg
酒井 先頃、「空き家お役立ちネット」というWebサイトを立ち上げました。解体事業を行っていると、「空き家問題」の深刻さがよくわかります。解体家屋のおよそ7割は空き家ですし、植木が伸びて隣家の壁を傷つけていたり、たくさんの落ち葉で庭を汚していたり。害虫が発生したり、野生の動物が住み着いてしまったりすることもあり、衛生面での問題も出てきます。工事前の挨拶にうかがった際、「何年も迷惑をかけられてきた」と、空き家の所有者に対しての憤りを口にされる方も少なくありません。過去には空家が大麻工場に改造されていた事件も発生していますので、早急に解決すべき問題だと考えています。
 
鈴木 そんなに様々な問題があったとは知りませんでした。所有者不明ならともかく、所有者はどうして空き家を放置しておくのでしょう。
 
酒井 更地にすると固定資産税の軽減が受けられなくなるという理由もありますし、解体費用の問題や、先祖から受け継いだ家屋を壊したくないという気持ちもあるでしょう。だからといって放置するのは社会的に好ましくありませんので、空き家のことを最もよく知る弊社が、空き家をどのように管理活用すればよいかをお伝えすることで、空き家問題の解決や地域の活性化につながれば嬉しく思います。
 
鈴木 工事に関わる全ての人に配慮しておられる酒井社長だからこそできることが、きっとあると思います。私も応援しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
これまで辛い仕事や大変な事態を乗り越えてこられたのは、周囲の方々のおかげ。いざというときに助けてくれた、多くの方とのご縁によって今があると強く感じています。私にとっての仕事の楽しみは、そういった方々との絆を大切にすることです。最近はよく一緒にゴルフに行くんですよ(笑)。
(酒井一謹)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 株式会社サンライズ
■ 本社 〒224-0001 神奈川県横浜市都筑区中川2-9-9-108
■ 世田谷オフィス 〒158-0095 東京都世田谷区瀬田2-30-6 FEEL二子玉川502
■ 事業内容 木造・鉄骨・コンクリート建物の解体作業/掘削作業・埋戻し作業・舗装作業などの土木作業
■ 設立 平成20年1月
■ 従業員数 5名
■ 主な取引先 伊佐ホームズ株式会社/東急リバブル株式会社/三井不動産リアルティ株式会社
■ ホームページ http://sunrise-construction.jp/