少子化は日本にとって由々しき問題だ。近年も人口減少に歯止めがかからず、特に不動産市場は活気を失いつつある。その問題を改善するべく、不動産事業と同時にスポーツを通して子どもたちの育成を実践しているのが、浜土地株式会社の齋藤護代表取締役だ。スポーツ界の裾野を広げ、自社のファンをつくることで、「将来的に不動産を含む市場に活気を取り戻したい」と語る齋藤社長。その真意に、サッカー元日本代表の三浦淳寛さんが迫った。
人口減で物が売れない時代
齋藤 27歳の時から携わっていますので、今年2017年で13年ほどになります。それ以前も土木関連の会社に勤めていたので、大きなくくりで言えば、大学卒業後からずっと“街づくり”に関わっていることになりますね。
三浦 最近の不動産市況はどうでしょうか。首都圏ではオリンピックも控えているし、活況なのでは?
齋藤 短期的に見れば上がり下がりの波がありますが、長期的に見れば、実は下降傾向にあります。特に20年後、30年後を視野に入れると、今のままでは衰退することが確実な状況なんですよ。
三浦 都心部でも衰退? どうしてなんでしょう。
齋藤 少子化の影響です。人口が減れば家を買う人が減るわけで、不動産業界に限らず、買う人がいなくなれば、物が売れない時代になるのは必然ですから。
三浦 そういえば、自動車なども国内需要は減り続けると言われていますね。