できて間もない企業でも、事業にかける思いには、創業100年の会社に勝るとも劣らない重さがある。今年2017年3月に創立したばかりの株式会社サンサン不動産は、その良い例だろう。代表取締役の岩田学氏の歩みは波乱万丈。業界に入るまでの経緯、独立に至ったきっかけ、どれ1つをとっても濃厚だ。もちろん、不動産のプロとしての理念も確固たるもの。明朗快活な口調で語られる言葉は一言一句、どれも興味深く、おもしろい。
自分の人柄が会社の看板
岩田 事務所の番地が「3-3」だったので、創業も2017年3月3日、資本金も333万円と、「3」にこだわりました(笑)。
山本 取材の前に、ロゴマークに対する強い思いもお聞きしました。その話は、ぜひご来店された方に直接お話ししていただきたい内容でしたよ! それにしても、冒頭からここまでのこだわりを聞けるとは。事務所の雰囲気にも何か意味があるのでしょうか?
岩田 はい。起業したからには、私自身が会社の看板にならなければいけません。社名や事務所のレイアウトから、お客様に私の人柄を感じていただけるようにと考えました。
山本 いわゆるセルフブランディングですね。私も日本初のプロバレーボール選手になってから、どうすれば自分を正当に評価してもらえるかを考えましたね。それでは、岩田社長が不動産業界に入る前の歩みについてお聞かせください。
岩田 実は、音楽活動に傾倒していましてね。学校卒業後、コミックバンドを結成しボーカルを務めました。作詞や演出も自分で考えていたんですよ。人気も出て、これからというときに喉にポリープができてしまいやむを得ず解散。でも夢は捨てられず、手術後、単身で上京したんです。不動産業を営む家の1人息子だったので、両親には心配されましたね。