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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 茨城県出身。大学卒業後、大型トラックディーラーに整備士として就職した。25歳のときに、父親が創業した会社の経営難を知り、勤務先のディーラーから、出向という形で経営の立て直しに取り組む。その後ディーラーを退職し父親の会社に入社。2003年に同名義の(有)総和運輸を設立することで再建を図った。現在はスタッフとのコミュニケーションを重視し、社宅も準備するなど社員満足度の向上に力をあげている。【ホームページ
 
 
 
東京湾を拠点に、日本全国への陸送をはじめ海外貨物業務も手がける有限会社総和運輸。代表取締役の船橋謙一氏は、若き日、父が築いた運送会社の経営立て直しに奔走。同名義の会社を設立し、スタッフとの信頼関係を取り戻すことで見事に再建させてきた。現在は若手ドライバー育成のために社宅を用意するなど、さらなる手腕を振るっている。サッカー解説者の城彰二氏と共に、“チームが一体になること”の大切さを語り合った。
 
 
 

整備士から経営者に転身し会社の再建に奔走

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
 東京湾を基点に運送業を手がける総和運輸さん。船橋社長のお父様が、前進となる会社を設立されていたそうですね。
 
船橋 はい。弊社はもともと、1972年に私の父が茨城県で創業し、その後、東京にも進出しまして。現在では一般的ですが、運転部と荷台部を分離できるトレーラーが珍しかった時代でした。そんな中、父はトレーラーの運転部にあたるトラクターを60台、荷台部やその他の車両も合わせると250台ほどそろえたんです。
 
 それは、ものすごい数ですね!
 
船橋 ええ、茨城でも1、2を争う規模の運送会社になったと聞きました。ただ、運送業界の規制緩和が進み、新規参入する企業が増えてきまして。供給が大きくなったことで運賃を下げる会社が増え、経営改善ができずに、どんどん経営が苦しくなっていったんです。
 
 車両へのこだわりが、逆に会社を追い詰めてしまったのでしょうか。
 
船橋 そうかもしれません。父は、トラックのドライバーとしては超一流でした。でも、自分以外のドライバーを育て、堅実に企業を経営することは得意ではなかったように思います。