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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

高い安全性を目指す
ロープ操る高所作業会社

 

ゴルフネットから探査船まで相手は様々

 
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 ロープアクセス作業を知らない企業も多いと思います。初期の頃は営業活動が大変だったのではないですか?
 
苅谷 今はこの施設でデモンストレーションができますけど、当時は言葉や写真で説明するしか手段がありませんでしたからね。ロープアクセス作業がどういったものかを伝えるだけでひと苦労でした。でも、会社員時代は嫌いだった営業が、全く苦じゃなくなったんです。例えばゴルフ場のネット。「穴が開いても私が上からぶら下がって補修すると、ネットを外す手間がなくなり、休業せずに済みますよ」といった具合で、街中で気になるものを探して、その会社に飛び込み営業をかけていましたね。
 
 自分の力で誰に喜んでもらえるかを考えたら、営業が楽しくなったのですね。非常にクリエイティブな営業活動だと思います。刺激も多かったことでしょう。
 
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苅谷 はい。それに、刺激的といえば現場も同じですね。普段なら味わえない体験も多いんですよ。地球深部探査船の「ちきゅう」という、とてつもなく大きな船をご存じですか? IRATAテクニシャンの仲間から誘われ、最近その船のサスペンションの取り付けを手伝いました。サスペンションといっても、1本30tほどもある巨大なものです。作業中はロープでぶら下がりながら、「これをつくった人間ってすごいなぁ」と考えていました(笑)。
 
 ゴルフ場から巨大な探査船まで、現場のバラエティーが豊かだな(笑)。資格があれば、現場の幅がそんなに広がるんですね。各会社でも、IRATAを所持している技術者が1人でも入れば、活動域がうんと広まりますよ。そう考えれば、IRATAが日本に根付くのも時間の問題な気がするな。

苅谷 時には同業者にも、「わざわざ資格が必要?」とおっしゃる方がいます。取得には少なからず経費がかかりますからね。でも、私にとっての資格取得は、安全への投資なんです。そこを理解していただける企業さんも増えてきているので、あるときを境にドンと普及すると思いますね。
 
 技術や丁寧さはもちろんだけど、Fさんの一番の商品は“安全”なんですね。高所作業という人命の危険と隣り合わせの仕事なら、絶対に心得ておくべき信念だと思います。これからも、ロープアクセスのプロ意識をもっと根付かせるために頑張ってください。応援しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
あえて退路を断ち、とにかく必死になることです。そして、何か新しい発展方法はないかと模索すること。見付かった瞬間が、楽しいんですよ。
(苅谷健太)
 
 :: 会社概要 :: 
   ■ 社名 株式会社F
 ■ 本社 〒226-0016 神奈川県横浜市緑区霧が丘4-1-1
 ■ 事業内容 ロープアクセス作業/ロープアクセス講習
 ■ 設立 平成24年12月
 ■ 従業員数 3名
 ■ ホームページ http://www.f-inc.co.jp