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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 北海道出身。バスのドライバーだった父親に憧れ、同じ道を歩むことを夢に描きつつ育つ。運転免許を取得した後、運送会社に就職してトラックの運転技術を習得。その後28歳で上京して念願であったバスのドライバーに転身する。5年後に国家資格を取得し運行管理者も兼務。2008年に東京遊覧観光バス(株)の前身となる企業に転職し、管理職を歴任する。その中で経営に興味を持ち、2012年に同社の分社化を契機に独立を果たした。【ホームページ
 
 
 
新幹線や飛行機などの移動手段に押され気味だった観光バスが最近、人気を集めている。貸し切りや夜間運行が可能なうえ乗り換えの煩わしさもなく、時間に余裕を持った観光ができる点などが注目されているのだ。東京遊覧観光バス株式会社では、「安全・安心は最大の顧客サービス」という経営理念を掲げて様々な取り組みを行っている。社団法人日本バス協会の安全評価認定制度において2つ星を取得している同社を訪問し、その事業内容に迫った。
 
 
 

父に憧れてバスドライバーを志す

 
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インタビュアー 前園真聖(サッカー元日本代表)
前園 観光バス事業を営む石井社長は、バスドライバーとしての現場経験をお持ちだそうですが、お父上に憧れてその道に進まれたそうですね。
 
石井 はい。父は北海道で長年、ドライバーを務めていました。休日になると車庫に連れていってくれたり、会社の永年勤続表彰を授章して家族旅行に連れて行ってくれたりと、幼い私にとって父は憧れであり、誇りでもありました。そうしたことから、私もバスのドライバーになりたいと考えるようになったのです。
 
前園 僕は真冬の北海道で車を運転したことはないですが、雪道の運転はさぞ大変なんだろうなぁ。
 
石井 そうですね。私は最初、運送会社に勤め、トラックドライバーを経験しました。悪天候の日が多い北海道で、無事故で安全に走り続けることは簡単ではありません。私も父と同じ大型車両を運転する仕事に就いて、改めて父の偉大さを感じたものです。
 
前園 その後、東京へ出てきたそうですが、それはいつ頃だったんですか。
 
石井 2000年、28歳の時でした。運送会社で大型トラックの運転技術を磨いたので、そのまま北海道でバスのドライバーになる手もあったのですが、北海道には本州からたくさんの観光客が訪れます。そうした方々に満足していただくために、本州にあるバス会社のサービスなども知っておく必要があると考え、東京で経験を積むことにしたのです。