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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 三浦淳寛(サッカー元日本代表)
三浦 ポラックスヘレンさんでは、メンタルトレーニングを指導する 「ほこやまメンタル塾」 を運営しているそうですね。鋒山丕 (ほこやま はじめ) 社長がこの仕事を始めようと思ったきっかけは何だったんですか?
 
鋒山 「GSR2バイオフィードバック」 という、誰でも簡単に使えるメンタルトレーニング器具に出会ったことです。その商品に可能性を感じ、販売することを決意しました。その後、様々な研鑽を積んでメンタルトレーナーとして指導を始めたんです。最初に指導したのは、スピードスケートの黒岩彰選手でしたね。
 
三浦 黒岩選手って様々な大会でメダルを獲得された方ですよね。
 
鋒山 はい。でも、私が出会った時は1984年のサラエボオリンピックで優勝候補に挙げられながらも惨敗してしまった頃でした。オリンピックの舞台のプレッシャーは相当なものだったようで、「試合が延期になってほしい」 と思っていたそうですから。
 
三浦 そうなんですか。でもその後、メンタルトレーニングを取り入れて調子を上げていったわけだ。
 
鋒山 ええ、1987年の世界スプリント選手権では見事、金メダルに輝き、1988年のカルガリーオリンピックでも、500mで銅。私も自分のことのように、彼の活躍を嬉しく思っていました。
 
三浦 うーん。ぼくもメンタルの大事さは、選手時代に嫌というほど痛感しました。たとえば、熱心なサポーターが多い浦和レッドダイヤモンズとの試合でPKを蹴る時は、キーパーの後ろで真っ赤なサポーターが騒ぎ立て、プレッシャーが半端じゃないんです。でも、ボールをセットして相手のキーパーを見ると、いつの間にか集中できるんですよね。「あそこに軸足を置いていつも通り蹴れば絶対入る」 とイメージが湧いてきて、そうなった時にはすでに、周囲の喧騒が全く聞こえなくなっている。その時は実際にゴールも決められましたし。もしプレッシャーに負けていたら、あのPKは外していたと思うんですよ。
 
GSR2で自分のメンタル状況を把握し、コントロールできるよう指導
鋒山 それは三浦さんのメンタルがかなり鍛えられていることがわかるお話です。その時の三浦さんは、集中力が研ぎ澄まされて最適なプレーができる、「メンタルアローザル」 俗に言う 「ゾーン」 に入った状態にあったと思いますね。
 
三浦 そう言えば、メンタルやコンディションがいい状態にある時は、自分の視点だけでなく、フィールド全体を俯瞰的に見渡しているような、もう一つの視点を持ちながらプレーできました。あれもメンタルアローザル、つまりゾーンに入っている状態なんでしょうか。