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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

つくばを世界一の町に
熱血弁護士走る

 
 
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川﨑 素晴らしいな。非常に共感します。いっぽうで、弁護士という職業は日本社会では敷居が高く、地域貢献というテーマとは遠いイメージなのが残念ですね。悩みを抱えて 「もう駄目だ」 とならないと行きにくいですし、いざ裁判となれば高額のお金がかかりますし・・・。
 
堀越 私もその点をなんとか変えていきたいと思っているのです。そのために、毎晩のように地域の方が集まるイベントや団体に参加させていただいたり、私の考えや志を理解していただけるよう、積極的にブログを書いたりしています。ブログを見て法律相談に来られる方がいらっしゃるのも嬉しいですし、地元の方から 「読んでるよ」 と言われると、書いていてよかったと感じます。こうして取材に来てくださるきっかけとなれば、なおさらです(笑)。
 
 

依頼人と同じ目線で話をしたい

 
川﨑 堀越先生が弁護市活動をするうえで特に気を付けているのは、どんな点ですか。
 
堀越 迅速に処理することを大切にしています。確かに、一つひとつの事件は依頼人にとって人生に関わる重要なものであることが多いので、裁判の勝ち負けも非常に大切にしていますが、事件に関わってない残りの人生のほうがはるかに重要です。事件に巻き込まれて重い気持ちになっている時間を少しでも短くしてあげて、早く日常の充実した生活に戻っていただくことが、その人の人生のためにとても重要なことだと思いますから。
 
川﨑 ただ弁護をして判決を出してもらえばいい、というだけでは済まないんですね。難しいなあ。
 
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堀越 刑事事件でも同様に、裁判の後のことを考えるようにしています。たとえば、殺人罪は言うまでもなく凶悪犯罪で、悪いことですが、一口に 「人を殺めてしまった」 といっても、犯行に及ぶまでの動機や被告の生い立ちはそれぞれ違いますし、それに応じた判決があって然るべきではないかという気がするのです。自分がやったことを素直に認めて反省されている被告にできる限りの弁護をし、刑が少しでも軽くなるよう活動するのが弁護士の仕事ですが、むしろ大切なのは、その方が二度と同じ事件を起こさないようサポートして差し上げることだと思います。
 刑務所の塀がある。その方は何がきっかけで “向こう側” に行ってしまわれたのか。なぜ塀の中に入るようなことをしてしまわれたのか。それを依頼人と同じ目線で真剣に考えられれば、その方が “こちら側” に戻ってきた時に同じ過ちをしないで済むようになるヒントが見つかるのではないか。私はそう信じています。