つくばを世界一の町に
熱血弁護士走る
川﨑 そうすると、実際にもう弁護士以外の活動もされているのですか?
堀越 はい、2012年からは人事コンサルタントや税理士、保険代理店、会社勤めの方、学生など様々なバックグラウンドの仲間と 「つくば市を世界一住みたい町にする」 を目的とした社団法人をつくり、活動を続けています。市民の意見をfacebook上で集めて市議会に提案したこともありますし、ラジオ番組にも出演しています。こちらも同じく 「地域のために」 がテーマのラジオ番組で、地域に貢献している企業の経営者様やNPO法人の方々を招いてお話をうかがっています。また、筑波大学で地域の皆さんに向けた講義を持たせていただいています。
川﨑 多彩な活躍ぶりですね! 弁護士としては、どんな分野の案件に対応されているんでしょう。
堀越 私たちのような地方の弁護士は、困りごとを抱えた方々のための駆け込み寺です。相談されて 「専門外だからわかりません」 では信頼していただけないので、借金や離婚の相談、交通事故、仕事のトラブルなど、よほど特殊な分野でなければきちんと勉強しておいて対応します。刑事事件の弁護も年に何件かはあります。最近は、法人を立ち上げたり、企業・団体に関する講義やセミナーを行うようになったため、法人関係の仕事が増えています。
地域密着で団体やイベントにも参加
川﨑 頼もしい限りです。そして、つくば市で開業されたのは、やはり地元だからですか?
堀越 その通りです。通常、弁護士になるには、司法試験に受かったら法律事務所を回って就職活動をするものなのですが、私はあえてそれをしませんでした。それよりも、一生の職業として取り組むうえでどんな気持ちで仕事に臨むべきか、自分なりの哲学を固めることのほうが大事だと思ったのです。それで様々な企業の経営者にお会いして、「どんな気持ちで仕事をされているか」 「どういう弁護士が必要か」 「どこで弁護士をすれば地域に貢献し、充実した社会人生活が送れると思うか」 と、ご意見やお考えをお聞きしてみました。
川﨑 どれも興味深い質問だ。どんな返事が返ってきましたか?
堀越 「これからは地方の時代だ。自分が住んでいる町を大事にしながら仕事をすれば、人生が充実し、社会にも貢献できる。世の中のニーズもそこにある」 とハッキリ言っていただきました。それで、東京ではなく出身のつくば市に戻って開業したのです。