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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

施主との対話でイメージを広げ
理想の家を提案する一級建築士

 
 
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宮地 社会人になって最初の環境で、鈴木代表はどんなふうにご経験を積まれたんでしょう。
 
鈴木 最初の3年間はついていくのに必死でしたね。学生時代の知識なんて全然通用しない。実際に物が建つための図面と学生時代に課題で描く図面はまったく別物だと、痛感させられるわけです。上司や先輩にアドバイスされながら、ひたすら鍛えられました。
 
宮地 実際の仕事は厳しいですよね~。それで、恩返しはできましたか?
 
鈴木 自分では何とも言えませんが、入社7年目に一級建築士の資格を取ってから、折り返して14年間勤務しましたので少しは貢献できたのかなと。しかし、学ばせていただいたことのほうが多いです。「設計者は図面を描くが、それを形にしてくれるのは施工者であり職人だ」 という現場重視の精神が身に付いたのは、徳岡事務所に勤めたからこそです。
 
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壁、手すり、床、窓枠・・・ 積算士の資格を
活かし、実際の材の費用まで把握して設計する
宮地 つまり、「自分一人では家は建てられないんだな」 と・・・?
 
鈴木 それもありますし、設計畑の人間も現場がわからないとダメだということですね。徳岡事務所は現場管理に必要な 「一級建築施工管理技士」 の資格や、建築の見積もりを作る 「建築積算士」 の資格も取るよう義務付けていました。徳岡氏には 「おまえが描いた一本の線が鉄なのかステンレスなのか、アルミなのかによって、建物の値段が大きく変わる。しっかり把握して現場やお客さんに説明できないようでは一人前の設計者とはいえない」 と言われました。建築士にこれらの資格を取らせる設計事務所はそうないと思います。
 
宮地 金額が大きいですから、施主さんにとっても大切なことですものね。
 
鈴木 当時はどれだけ役に立つかわからなかったですけどね。今、経営者になって、その重要性を実感しています。息子以上に年の離れた私を真剣に指導してくださって本当に感謝していますし、あのエネルギーや建築に対する姿勢は今も尊敬しています。
 
 

クライアントとの綿密な対話から
意外性ある “素晴らしい家” が生まれる

 
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作品例 「Simple Box House」 のリビングダイニングルーム。画面右上の
トップライトが効果的に自然光を取り込み、室内を明るく照らしている
宮地 独立して最初に携わったのは、どんな案件でしたか。
 
鈴木 徳岡時代にお付き合いのあった工務店の社長から 「卒業プレゼントだよ」 といって、いわゆる高級住宅地の新築案件の紹介をいただきました。独立後初めてで不安に思われるかと心配していたのですが、お施主様は 「むしろ光栄です」 と、非常に喜んでくださいました。本当に嬉しかったですし、こんな自分に任せてくださったことに大変感謝しています。