ジュエリー販売を通じて
お客様に幸せを提案する
大森 そうですね。特に私は男だから、ジュエリーのことをあまり知らないじゃないですか。最初に店に立ったときは 「こんなに高いものが本当に毎日売れるのかな」 と不思議に思ってましたよね。
矢部 最初に自分が販売した商品のことは、覚えてます?
大森 はっきり覚えています。そのお客様にはその後、お得意様になっていただきましたから。18金のダイヤモンドのネックレス、1万5000円でした。嬉しかったですね。
フレンドリーで
気軽に入れるショップにしたかった
矢部 そうして経験を積まれ、エフ・エル・ディー・ジャパンを設立されたわけですね。オープンに際してはどんな経緯があったんでしょう。
大森 前職の社長が会長になってから数年後に亡くなられ、TOBによるオーナーの交替もあり、歴史ある企業の理念が変わり、別物になってしまったのです。それで私は、以前のように情熱を持った仕事をしたいと感じるようになり、個人的にも、役員を任されてある程度の責務は果たした気持ちでしたから、自分のやり方を一つ試してみたくなって、2009年に独立しました。今一緒に働いている4人は、みんな前の会社からの仲間です。会社のシンボルが四つ葉のクローバーなのも、この4人への感謝の気持ちを示しているんです。
矢部 素敵なエピソードですね。最初はどんなふうにお店を構えたんですか?
大森 細々としたスタートでしたね。横浜駅前に事務所を構えて、お付き合いのあるお客様にお越しいただいたり、レストランで催事をもよおしたり。お客様の力添えをいただき、少しずつ実績が備わり、2010年6月にこの店を開きました。
矢部 あらためて、おめでとうございます。それにしても、ジュエリーショップって、ちょっと敷居が高い気がするじゃないですか。でもこちらは全然そんな感じじゃなくて、入りやすいですよね。
大森 オープンで親しみやすい店にしたいというのは最初からのコンセプトでした。普通の宝飾品店はこんなにたくさん商品を並べないし、商品を手に取りにくい雰囲気でしょう。でも、それはいかがなものかと。うちはもっとフレンドリーで気軽に入れるショップにしたかったんです。宝飾品店のイメージって、白ですよね。だから本当は、真ん中にピンクの宝石をダーンと並べて、「絶対にジュエリーショップじゃない」 ように見せたかったんですが、さすがにそれは社員に却下されました(笑)。でも、「どんなことでも相談できるホスピタリティの高い店」 という雰囲気はお伝えできていると思います。