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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

NEVER GIVE UP!
夢に向けて走るカートショップ

 

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ローズ
 スピードの世界にどっぷりとのめり込んでいったわけですね。
 
伊勢田 そうです。その甲斐があって、その年のレースのシーズン開幕第1戦では予選でポールポジションを取り、決勝を走りました。でも、先頭争いで接触事故を起こしてリタイアしてしまって。もう、男泣きですよ(笑)。ボロボロと。それで一層のめり込んで、次のレースまで猛練習して、2戦目で雪辱を果たしました。以降のレースもその調子で気合を入れて走り、最終的にシリーズチャンピオンになりました。
 
ローズ シリーズチャンピオン! すごいですね。
 
伊勢田 いや、自分としてはF-1レーサーが最終ゴールですから、通過点に過ぎないわけですよ。それで、すぐに関東選手権にエントリーしました。でもさすがに、このクラスになると全関東のトップクラスと競り合いますから、初年度は全日本選手権への出場権が得られるシリーズランキングトップ10には入れませんでした。それでまた猛練習をして、次の年はランキング入りして全日本に上がりました。
 
 

ショップ経営にも不屈のスピリッツで臨む

 
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ローズ 常に上を目指して走り続けてきたんですね。でも、いつか現役を引退するわけじゃないですか。伊勢田社長には、それはどんな形で訪れたんでしょう。
 
伊勢田 高校時代から26歳になるくらいまで現役生活を続けましたが、20代後半になると肉体的な限界が見えてくるんですよ。その頃には後輩たちの指導もするようになっていて、そちらが次第に楽しくなってきたんです。ちょうどその頃に、「チーム茶畑」 を運営していたカートショップの 「ガレージ茶畑」 が秋ヶ瀬サーキットの近くに支店を出すことになり、店長にならないかというお話をいただきまして。それでここに来て、カートショップの経営と、レースでは自分のチームを育てる側に回り、2006年に 「ガレージC」 としてグループ内で独立したのです。
 
ローズ 約10年間の現役生活を通じていろいろなことを学ばれたと思います。そのうえで、いま、自分のチームのメンバーたちに一番伝えたいことは何ですか?
 
伊勢田 何事も決してあきらめずに挑み続けることですね。あきらめないで頑張れば、必ず結果がついてきます。まさにそれを実践し続けた選手時代でしたし、「ガレージC」の経営でもこのテーマに挑み続けています。
 カート業界は今どん底でして、カートショップの倒産が相次いでいるんですよ。当店も2~3年前はかなり苦しかったのです。でも、今は業界第1位のカート販売台数を誇っています。