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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ソフト開発の技術を通じ
医療サービス向上に貢献

 

パイオニア・スピリッツとプロセス思考で大成を目指せ
 

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矢部 そんな御社では、どんな人材を求めていますか。
 
平本 パイオニア・スピリッツを持った人材が欲しいですね。具体的には、指示待ち人間でないこと。自分で考えて行動できる人材なら大歓迎です。
 私は会社の中身は人材次第だと思っています。会社を成長させるのも潰すのも人。これは古今東西、普遍の会社原理ではないでしょうか。
 ですから私は、社員にああしろ、こうしろとは言いません。私が言うのは「医療サービスの向上に貢献する」という理念と、そのための方針だけです。
 
矢部 でも、方針だけだと曖昧になりませんか? 社長の方針どおりやっているつもりでも、その具体策が間違っていたら失敗しますよね。
 
平本 取り返しのつかない失敗でない限り、全く問題ありません。私は、失敗から学ぶことのほうが、指示を受けて覚えることより遥に大きいと考えています。「負けて覚える相撲かな」ですよ。
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平本社長の期待がかかる、社員の皆さん。

 社としても、目先の成果より3年後、5年後の成果を重視しています。そのためには何度も失敗し、そのプロセスを通じて学ぶ必要がある。指示待ちで動いていては、仮に一時的な成功に恵まれてもそこにはプロセスがありませんから何も残りません。自分で考え、行動すれば、成功も失敗もプロセスで振り返ることができます。このプロセスを蓄積すればするほど、大きな仕事ができるようになる。私は社員に、小さな仕事の満足ではなく、大きな仕事の満足をこそ、覚えてもらいたいのです。
 
 

地域医療のレベルの向上に貢献したい

 
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矢部 では、もっと大きな事業展開を考えていらっしゃるのですね。
 
平本 売上規模的な意味では「NO」ですが、夢としては「YES!」ですね(笑)。
 
矢部 どんな夢でしょう。ぜひ教えてください。
 
平本 1つは、地域医療ネットワークです。我が国は医師不足が言われて久しいですが、実は医師一人当たりの国民数は米国と同レベルなんです。それなのに医師不足というのは、大都市の総合病院や大学病院に医師が集中しているからなんですね。この問題の打開策の一つが地域医療ネットワークです。これは国の医事行政の政策課題にもなっています。
 
矢部 国レベルのテーマなんですね。ネットワークの内容を教えてください。
 
平本 簡単にご説明しますと、地域ごとに、総合病院や大学病院を主体にした「医療情報センター」と呼ばれるハブ病院を作ります。このハブ病院を当該地域の診療所・医院、検査センター、リハビリセンター、訪問看護ステーションなどの医療機関とネットワークで結びます。そして患者さんは、自宅近くの診療所・医院に行けば総合・大学病院と同レベルの診療を受けられるという仕組みです。
 
矢部 それが実現すれば、総合病院に患者も集中してしまっている問題が改善できますね。
 
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平本 まさにその効果が期待されています。それにより総合・大学病院がより高度な診療に専念できる効果も出てきます。現場に余裕も生まれ、いろんな好影響があるでしょう。また、それにより診療所・医院の診療レベルや経営環境が向上しますので、地域の開業医も増えるでしょう。結果的に医師不足も解消に向かうのではないかと期待されているんです。
 このネットワークを構築するには、各種医療データの統合管理・参照の仕組みが不可欠です。これは当社の得意分野でもあるわけで、地域医療ネットワークの普及にぜひ貢献したいですね。