B-plus読者のみなさん、ご無沙汰してます。
テキサス・レンジャーズの建山義紀です。
テキサス・レンジャーズの建山義紀です。
「ご無沙汰ってどういうこと?」 と思われた方は、このサイトの 「スペシャルインタビュー」 一覧を見てみてください。
そうなんです、インタビューのご縁もあって、今回からコラムを担当することになったんですよ。レンジャーズの同僚でもあり、高校時代からの友人でもある上原が、腐れ縁というかなんというか、B-plusで同じくコラムを書いていますからね。とりあえず、あいつよりはオモロい話をせんとあかんやん?
というわけで、タイトルも 「建山義紀のココだけの話」!
そのまんま、ここだけでしか話されへんようなことを、どんどん話していこうと思ってます。楽しみにしてくださいね!
タレントが揃うレンジャーズで
さて、アメリカにわたって2年目のシーズン、建山、がんばってますよ!
5月21日に念願のメジャーに昇格することができましたしね。昨年は5月23日やったから、2日の記録更新ってとこかな。でも、こっちでは一試合一試合が自分の生き残りを懸けた戦いでもあり、常に結果を見られるので油断はできません。ほんのちょっとした油断やスキがすぐに失点につながりますしね。
ただ、1年間経験しているせいか、昨年よりは落ち着いた環境でできていると思いますね。チームの雰囲気もとてもいい。タレントが揃っていることもありますし、誰かが調子を落としても、チーム全体がそれをカバーできる力がしっかり備わっていると思います。
僕が思うに、勝てるチームって、核となる選手がいるチームだと思うんですよ。チームを鼓舞して盛り上げて、まとめようとする意識が高い選手がいるかどうか。そういうキャプテンシーを持った選手が、レンジャーズには何人もいるので雰囲気がよくなるのは当然ですよね。実際、西地区でトップを走っていますからね。
え? 「ヨシはチームをどう引っ張ってんの?」 ですって?
いやいや、僕はそういうタイプやないですからね(笑)。 ただ、どういう形でも常にフォア・ザ・チームであることに変わりはありませんよ。
それでいて自分の色をしっかり出せるように、ピッチングにおいてもチームの雰囲気づくりにおいても、できることを全力でやっているだけです。
勝利のための貢献意識
プロとしてチームと契約している以上、すべては勝利のために行動するのが当たり前じゃないですか。勝利のために、ピッチャーならば自分の防御率を下げてでも、あえて1点を与える場合もあるわけです。
昨年1年間チームを見てきて、一人ひとりの選手にそういう貢献意識がないと、チームとしてまとまらないし、勝てないということはよくわかりましたからね。今年もレンジャーズは優勝争いをするでしょうが、その個々の意識がやはり大きなポイントになってくると思います。
難しいのは、そこから先の話。
どれだけチームに貢献しても、一選手としても自分の色を出していかなくては、これまた生き残れない。
ほんま、「どっちやねん!」 とツッコみたくもなりますけど、そのバランスの上でサバイバルに勝ち残っていくのがメジャーリーガーなんですよね。そこが崩れるとマイナーに落とされてしまうし、上がって来られない。一日一日、本当に毎日がテストのようなもので、気が抜けませんが、頑張ってやらせてもらってますよ。僕でいえば、一試合一試合、任された場面できちんと結果を重ねていく。そこに集中してやっていくのは今までもこれからも変わらないでしょうね。
だから、カッコいい言い方をすれば、まさに 「その日を生きている」 と言えなくもないですね。