ハンガリーの男は
どこで買ったんだろう?
買った? 買った、ていうか、
持ってもらって撮影したんだけどね、もちろん僕が(笑)。
頼んでも、まったくニコリともしなかったな、この人も。
*
でね、話は突然、本題だけど。
辻褄、って、そんなに大事? ほんとはね、辻褄が合う、ってそれほどでもないんじゃないかな、と個人的には思うの。人間だもんね、辻褄の合わない曖昧さこそ、愛すべき、なんてね。
でもさ、本の出版、マストで20万字のミッションを出版社から突きつけられて、400字〜20字でメシを食ってきたコピーライターが泣きながら全力疾走で書いたもんだから、書いて読み返すと、辻褄が合うどころか、意味がまったくつながってない、みたいなことになっていて。
まいったなぁ、と、呆然としているうちに、出版社からほぼ字数を半分にしなさい的な話が来て、まあ、それもそうかな、と。
結局、ページ数膨大になっちゃったよな。(僕の本は、僕が撮った世界中の写真を内容に絡ませて多用しているからさ)。ちょっと文字を削るレベルでないからもはや、割愛だよ、バッサバサ割愛、まわりの人に読んでもらって「無くてもいい」と感じた部分を教えてもらったり、
僕のアシスタントは絶対この部分は削除してくれ、と、強行に主張したパートもあったりね。
いまだから言うけど、それは「プレゼンテーション」ってパート。
何でかって言うとね、だって僕はほら、競合プレゼンテーションを主戦場にやってきて一時は3年半無敗のソルジャー(笑)だから、勝つ秘訣を公開するのはダメだ、ましてやそんなやりくちでまんまと感動し説得されて僕を勝たせてくれたクライアントが見たら、絶対に不愉快だろう、ということだった。まぁ、その、だよね(笑)。
そんなこんなで、文章がまとまり、僕の本の場合は、中ページにも写真やデザイン要素がいっぱいで、そこも完成した。
表紙デザインやタイトル、帯の言葉、など、出版社のリクエストにより完成だ。とにかく本はタイトルで、見込み読者をつかんで手に取らせなければならない、そして、本屋さんもどのあたりに置いたらいいか迷わない言葉。
いざ、本が出版され、店頭に本が並んだ。
それを見たとき、なぜか無性に恥ずかしく、それでいてはじめて「自分のモノ」が世に出たんだな、と感慨深かったな。いまだかつて見たこともない楽しくて意外性に満ちたビジネスノウハウ自己啓発本が生まれた(と思っている)。
*
出版にはいろんな目的がある。
文芸作品的なものは出版までだいぶハードルが高いだろうけど、ビジネス系は、いろんなやり方で出版までたどり着くのはそれほど難しくはないかもしれない。
ただし、本はね、そんなにバカ当たりの確率は低いもんね、時代的に。基本、そんなに売れない。
だけど、その本を出発点に講演やなんかでビジネスにしていく人もいる。その本がキッカケとして機能して、人生の幅が広がったりもするだろう。
実際僕も、執筆から出版していまに至るまで、いろんな自分に出会えてびっくりした。通常とは畑の違うアクションによって、それは通常では出会えない自分だったし、これからの自分を考える道標にもなった。
本を出したい、そう感じているなら、これだけは言える。絶対、出したほうがいいよ。
今回のキーワード
▼
いつもと違うアクションが
いつもと違う自分に
会わせてくれる。
執筆者プロフィール
永澤仁 Hitoshi Nagasawa
クリエイティブディレクター/run!run!! planning!!! 海の家 店主
| もったいないワタシの売り方 永澤仁 (単行本(ソフトカバー) - Dec 21, 2013) ¥ 1,575 小さな会社や組織や個人を強くする!仕掛け絵本みたいなたのしく役立つ「発想法」「ブランド創造」「セールストークの書き方」を公開! 本の購入はAmazon.co.jp |
経 歴
セブン-イレブン(忌野清志郎さんが歌うブランドの根幹を担う「近くて便利」コミュニーケーション)、バイク王(雨上がり決死隊バージョン)、キリン氷結(発売から6年間)、シチズン(広告&商品開発)など数々のクリエイティブを責任者として手がけ、そのすべてをジャンプアップさせた実績を持つ。競合プレゼンでは独創的なスタイルで3年半無敗を記録。受賞歴は国内外100以上。強い、正しい、面白い! 国も地域も企業も商品もお店も人も、めざすゆたかな高みへ。
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