vol.5 「レンタルアンブレラ」
皆さん「急な雨で傘を買った」という経験、1度や2度、あると思います。コンビニでもすぐに手に入り、値段も手ごろ。とはいえ、その場しのぎで買った傘って、どこかに忘れたり盗られたりしがちですし、急な雨のたびに傘を買うのも、もったいないですよね。
そこでありがたいのが、街角で傘を借りられるサービスです。観光地の駅や公共施設などに設置されている傘を見かけたことがある人もいるのでは? 自治体などが行っていることが多く、返却することを前提に無料という場合がほとんど。しかし、貸し出した傘が戻って来ず、サービスが継続できなくなった・・・という悲しいニュースも少なくありません。
そんな中、70%と高い返却率を誇り、設置エリアを順調に拡大しているレンタルアンブレラのサービスがあります。手がけているのは、なんと誰もが知る飲料メーカーのダイドードリンコ! 飲料メーカーがなぜ傘のレンタルサービスを? そして、傘の返却率が高い理由とは――?
忘れものの傘をレンタル傘に再利用
レンタル用の傘の多くは、鉄道会社各社から提供された忘れもの。その中から、年齢や性別を問わず使えるシンプルなものを選定し、持ち手に「レンタル傘」「DyDo」シール、ストッパー部分に「リサイクル」「レンタル」のタグを取り付けるなどの加工をしているのだそう。実は、この「DyDo」のシールや傘への目立つ印刷が、借りた傘であることの訴求につながり、返却率を高める一因にもなっているのです。
傘が返却されないケースについては、借りたものの同じ場所に訪問する機会がなく、返したくても返せない場合も多いでしょう。そこで、繁華街を避け、繰り返し同じ人の訪問が見込める事業所内やその周辺、地元に根差した商店街などに優先して設置した点も、返却率の向上に一役買っているのだとか。なるほど、傘を借りた人が返しやすい状況まで配慮しているとは、お見事です!
笑顔を生むレンタルサービスの輪をつなぐ
サービスをスタートし、丸2年。利用者からは、SNSなどを通じて「急な雨のときに助かった」「借りたので必ず返します」「自販機で嬉しいサービスを発見しました」と、多くの声が寄せられている他、自販機を設置するロケーションオーナーから現場スタッフに「いい活動だね」と声がかかる機会も増えたそうです。
利用者に優しいサービスであるのはもちろん、現場のスタッフやロケーションオーナーにも笑顔をもたらし、忘れもの傘の再利用というエコな取り組みでもある、このレンタルアンブレラ。三方どころか、四方良しなサービスとあって、今後もどんどんエリアを拡大してほしいところ! ただ、そのためには利用者のマナーやモラルが問われます。
「急な雨などの際に、お役に立てればと考えてスタートしたサービスですので、必要な際に見かけたら、遠慮なくご活用いただければと考えております。また、1人でも多くの方に活用していただきたいという点、環境への負荷を低減するという点でも、利用された方にはぜひ返却していただき、レンタルアンブレラの輪をつないでいただけたら嬉しいです」と、ダイドードリンコのコーポレートコミュニケーション部の梅垣真哉氏。
借りたものを大切に扱い、きちんと返すのは人として基本です。傘に限らず、レンタルサービスを利用する際は、こうした大事な基本を忘れないようにしましょう。思いやりやマナーがあってこそ成り立っているレンタルアンブレラの輪が途切れることなく、ますますエリアが拡大するといいですね。
https://www.dydo.co.jp/
3分で分かるダイドードリンコ「レンタルアンブレラ編」
https://www.dydo.co.jp/corporate/3min/rentalumbrella/