特別な人と特別な時間を過ごしてほしい
プレミアムフライデーというと、飲食店や百貨店での個人消費の喚起というイメージが一般的かもしれません。しかし実際は、普段なかなか家族や友人との時間が取れずストレスの溜まっているビジネスマンに、楽しくプレミアムな時を過ごしてもらうことが第一のようです。個人消費は、あくまでその手段ということですね。また、15時の退社を実現するための、効率的な働き方改革も意識しているのだとか。
2月24日の第一回プレミアムフライデー実施後に行われた調査では、消費喚起に取り組んだ企業のうち、約3割の企業から「売り上げが増えた」との回答がありました。これを従業員数3000人以上の大企業に限ると、約6割という数字に。また、実施から半年以上が経過した現在も、働き方改革、消費喚起ともに一定の効果を実感しているとの声が聞こえるそうです。
推進協議会事務局の調査では、現在、プレミアムフライデーの認知度は約9割と高い水準を維持。ただ、導入実績については、地方中小企業への広がり等の課題があるとのこと。最近は、「実施企業は一部の大企業だけ」という声を多く耳にします。これについては、推進協議会事務局としても同じ認識を持っているようです。プレミアムフライデーを導入していない企業への働き方改革の浸透や、消費喚起の実現は時間のかかる取り組みであると考えられ、中長期的に取り組む方針とのことでした。
また、ニュースで目にした「プレミアムフライデーの実施日が、月初の金曜日に変更」という情報についてもお聞きしました。これからも月末金曜を中心に消費喚起のイベントを実施していくことに変わりはないそうです。ただ、企業や地域によっては月末の金曜日、15時に退社することが難しいとの声もあったため、今後はしく場や地域、個人の実情に応じて他の金曜日に実施日を振り替えるなど、「月末金曜15時」に限らない柔軟な取り組みも推奨していくとのこと。これにより、今まで導入を見送っていた企業の参加が期待できそうですね。
地方中小企業への導入などの課題を抱えつつも、導入企業の働き方改革や消費喚起には手ごたえを感じているというプレミアムフライデー推進協議会事務局。より多くの企業でその効果が得られるよう、課題解決に向けての取り組みにも期待したいと思います。
(2017.10.27)
取材協力
プレミアムフライデー推進協議会事務局
https://premium-friday.com