B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

トピックスTOPICS

 

今時の忍者のオシゴト
~忍ぶどころかグローバルに大活躍~

 
20160210cl_30ex01.jpg
この21世紀の世に、まだ忍者がいたとは・・・! 
 2月22日は「ニャーニャーニャー」の語呂で「猫の日」・・・だけでなく、「ニンニンニン」の「忍者の日」でもある。忍者のイメージといえば、影のように忍び、風のように現れ、忍術や忍具を操り戦いを繰り広げる、日本が誇るスーパーヒーロー! 古くから、小説やアニメのモチーフとしても描かれ、そのカッコよさたるや・・・子どもの頃に「忍者になりたい」と憧れた人も少なくないはず。近年は、忍者が活躍する特撮番組やマンガ・アニメのブームに伴い、国内外で新たな盛り上がりを見せている。とはいえ、今の時代、本物の忍者なんていないし。しょせんファンタジーだし。・・・と思っていたら! いるんです。2016年の日本に、本物の忍者が!!
 
20160210cl_30ex02.jpg
グローバルに活躍できる職種、すなわち伊賀忍者。現在求人中!
 現代に生きる忍者、その名も伊賀忍者特殊部隊「阿修羅」。そう、彼らは「忍者といえば伊賀か甲賀か」という程に有名な、あの伊賀忍者の集団なのだ! 「阿修羅」では、本物の忍具を使い、伊賀流忍術の本格的な技を披露しているという。現在、本部と東京支部含め15名の忍者がおり、研修生も15名程在籍しているらしい。・・・研修生? って、どうやったらなれるんだ? 気になってホームページを見ると、なんと、「伊賀忍者求む」という文字が。どうやら現在、空前の忍者ブームで忍者不足。そこで文化の伝承者として人材を募集しているというわけだ。それにしても、昔の忍者は諜報・謀略活動などが仕事だったけど、現代の忍者の仕事って一体。
 
20160210cl_30ex03.jpg
書類審査や実技、レッスンなどを経てようやく一人前の忍者に
 「阿修羅」に直接問い合わせたところ――「阿修羅は伊賀の忍者が存在したこと、様々な教えを『正心』とする学びや格闘術・忍術を広めるべく、世界各地でのセミナーや忍者実演ショーなどの啓蒙活動を行っています」とのこと。さらに「現代の忍者継承者は実は様々なところに存在していて、伊賀の服部半蔵の末裔は、東京の半蔵門近くでお菓子屋さんを営んでおりますよ」という驚きの情報まで教えてくれた。
 
 なれるものならなりたい、忍者! 気になる応募条件は「その一、年齢不問。その一、体力に自信がある。その一、忍者が好きである。その一、日本文化が好きだ」。丁寧に指導してもらえるので、初心者でも安心というのは嬉しい限り。でも、採用条件や修業内容は厳しそう・・・。「履歴書による書類審査、面談・実技テストに合格したら、弊社スタジオにて週2回、所作・アクロバット・格闘技のレッスンを行っていただきます。ちなみに6ヶ月間は有料です。その後のテストに合格すると、住み込みで三重の伊賀忍者博物館・伊賀忍者ショーの研修生として訓練を受けていただくことに。この際は給与を支給いたします。伊賀の本家にて訓練を受け、テストに合格した暁には正式メンバーとなり、『許状』を発行。正式に伊賀忍者と名乗ることができます。武術や動きだけが忍者ではありませんから、本気であれば誰でも可能性はありますよ」。情熱と根性があれば、誰にでもチャンスがある!? やったー!!!
 
実は忍者が持ち歩いていた手裏剣は2~3枚。接近戦に使っていた
切れ味鋭い日本刀なら弾丸も真っ二つ!? 忍者の刀裁きを見よ
 仕事となると、気になるのはお給料。兼業忍者とかいるんだろうか。「ステージのギャラは、歩合制。もちろん技術力によって金額は変わりますね。兼業のメンバーは限られているものの、忍者以外に、スタントマンやアクション監督などを務めている者もいますよ。ただ、現在、募集している忍者は当面は専業になる必要があります。2020年の東京オリンピックに向けて、海外の方が多数、来日されるので、伊賀忍者としての武術や修業を徹底的に行っていただきたいのです。忍者修業が終了後は、兼業として活動していただくことは可能ですね」。一流の忍者になれば、仕事の幅も広がり、活躍できるわけか。
 
マレーシアでの忍者ショー。現代の忍者は世界中を飛び回っている
 せっかくなら、忍びの道を極めた伊賀忍者特殊部隊「阿修羅」の皆さんの忍術を、ぜひ生で見てみたい! 「本場は三重県の伊賀上野城へお越しください。忍者博物館の隣でショーを行っています。東京では各地イベント会場の他、浅草花やしきでは月2日間程定期公演も行っていますよ。伊賀忍者『阿修羅』のショーはヒーローショーではありません。アクロバットはもちろん、真剣・本物の手裏剣を扱うのは『阿修羅』だけ。歴史的背景も、ショーの中で説明しています」。幼い頃の情熱がぶり返し、これから本気で忍者を目指そうと思う人も、まずは一流の技を目に焼き付けるべし。
 
 海外で忍者の恰好をしても、「NINJA!」という言葉が返ってくる程、世界に認められた忍者。これから世界で活躍したいと思うならば、日本の基礎として忍者は押さえておくべきコンテンツなのかも。忍んでいられない程の世界的な忍者を目指すのも、今からだって遅くはない! 興味を持った人は、いざ尋常に、ご応募を。 
 
 
取材協力
伊賀忍者特殊部隊「阿修羅」
東京支部
 
 
 
 

関連記事

最新トピックス記事

カテゴリ

バックナンバー

コラムニスト一覧

最新記事

話題の記事