“自ビール” 造り奮闘記 ~ホームブルワーへの道~
今回ご協力いただいたアドバンストブルーイングさんのWebサイト
最近、ビールの醸造所を持つ居酒屋、 “ブルーパブ” なるものがジワジワ人気上昇中らしい。「ビールができるまで」が見られるなんて、ちょっとした工場見学。ビール造りの様子を肴に、オリジナルビールをグイっとあおる・・・なんて、あ~、想像するだけで喉が鳴る!! ビール好きにはたまらないシチュエーションだが、一般的な居酒屋に比べると、まだまだ店は少ないのが残念。ちょっと会社帰りに近所で一杯、とはいかなそうだ。そういえば、海外では、自宅でビール造りを楽しむ “ホームブルワー” も多いと聞く・・・。
そこでひらめいたのが 「近所にブルーパブがないのなら、自分でビールを造ればいいじゃない!」 というナイスアイデア。「おいおい、酒税法違反だろ」 と突っ込んだ人は、鋭い。しかし、これが大丈夫なんです~!
発行容器付き初回お試しキットが届いた~!
調べてみると、アルコール度数が1%未満であれば法律的にOK。日本国内向けにビールづくりキットも販売されており、説明書に従って仕込めば問題なし! さっそく、キットの販売を手がける 「
ADVANCED BREWING」 さんにご協力いただき、発酵容器付きの初回お試しキットからチャレンジすることに。驚いたことにビールの種類も多く、迷ったので担当の方に相談し、ホップがしっかりと効いた 「ピルスナーブロンド」 をチョイスした。“地ビール” ならぬ “自ビール” で乾杯するのが今から楽しみだ。
翌日、我が家にキット一式が到着。内容は発酵容器やストッパー、サイフォン用のチューブ、そして材料となるモルトエキスやイーストなどなど。あとは、鍋や台所用漂白剤など、家にあるものでOK。ボトルも、炭酸飲料の空きペットボトルで良いという手軽さ。器具をしっかり消毒し、いざ仕込み開始。まずはビールの素となる、モルトエキス (麦芽を糖化させたもの) を湯煎で温める。蓋を開けると、みたらし団子のような甘い香り・・・(おいしそう)。これを規定通り10リットルの水としっかり混ぜて、イーストを入れれば仕込み完了だ。翌日には発酵がちゃんと始まっていて、炭酸ガスが発生し、エアーロックがコポコポと音を立てていてちょっと感動。
台所でビールの素であるモルトエキスを湯煎中。おいしそうな香り
モルトエキスと水を混ぜる。これで約10リットルのビールができます
ボトリングが完了! サイフォンの様子は写真に撮る余裕全くなし・・・
数日後、あれほどガスが発生していたのに急に静かに・・・。若干の不安を感じて説明書を読むと、どうやら発酵が治まったらしい。そういえば、澱が沈殿し、全体に澄んだ感じがする。いよいよ瓶詰めして二次発酵だ! と張り切るも、思わぬアクシデントが・・・。
別容器に移し、ガスを発酵させるためのプライミングシュガーを加え、瓶に詰めるまでの工程をサイフォンで行うのだが、説明書の 「練習したほうがいい」 というアドバイスを 「なんとかなる」と甘くみてしまった。その結果、チューブが抜けたり、瓶に注がれるスピードが思いのほか速かったりと、気付けば部屋が水浸し。ビールフレーバーで充満した。アドバンストブルーイングさん、忠告を守らずごめんなさい! 反省しながら、無事に瓶詰を完了し、あとは炭酸ガスがビールに溶け込むのを待つのみ。
手前味噌だが、ラベルもビールも良い仕事した
約2週間が経ち、いよいよ完成。手間ひまかけて作ったビールを、B-plusスタッフに振舞うことに。しかも、気合が入りすぎて、オリジナルラベルのボトルまで作成 (ハイ●ケンそっくりという苦情は受け付けません)。いざ試飲会を開催すると、前回のアイスキャンディの轍を踏んでか、集まったのは新人ばかり (生贄・・・?)。だが、どうだろう、香りをかいで 「本当にビールだ!」 と、明るい表情に変わった。事務所の片隅で新人たちが嬉しそうに肩を並べ、自ビール片手に乾杯するやいなや、「ちゃんとビールの味」「ホップが効いてておいしい」などなど、あっという間に大盛況! 中には 「ビールって、造れるんだ。急にビールを身近に感じた。造ってみたい」と、嬉しいことを言ってくれる若者も。
自分で造ったビールを飲んだ瞬間、台所でボトルを振り回して10リットルの水とモルトエキスを撹拌したこと、夜中にサイフォンの失敗跡を掃除したことが走馬灯のように蘇った。うん、うまい。手塩にかけたビールは、市販のものより、店で飲むより、とてもおいしく感じる。年末年始やイベント時に、自分で作ったビールを振舞うなんて、冷やして待ってる壇れいなんて目じゃない。ブルーパブの次は、ホームブルワーがきっと流行るはず! 2013年、何か新しい趣味を始めようとお考えの方に、自信をもってビール造りをオススメします!! (あくまでも法律の範囲内で★ もちろんお酒は20歳から!)
見よ、この飲みっぷり。造った甲斐があった
「2013年も、B-plusをお願いしま~す」
「ビールのCMのオファー待ってます」とのこと
“自ビール” 造り奮闘記 ~ホームブルワーへの道~