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コラム ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」第8回 幸福な一生を過ごすためにしたいこと ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」 一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好

コラム
皆さんこんにちは。日本ほめる達人協会理事長の西村貴好です。今回も皆さんと一緒に、未来を切り拓いていく言葉を獲得するためのトレーニングをしていきます。今回は、幸福な一生を過ごすにはどうすればいいのかがテーマです。私と一緒に考えながら、あなた自身の言葉を磨く助けにしてください。
 
 

幸福な一生について

 
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突然ですが、私の好きな言葉の1つにネイティブ・アメリカンの名言があります。

あなたが生まれたとき、周りの人は笑って、あなたは泣いていたでしょう。
あなたが死ぬときは、あなたが笑って、周りの人が泣くような人生をおくりなさい。


――というものです。作者不詳ですが、身に染みます。

周りが自分の死を心から嘆いてくれる中で、悔いなく笑顔でこの世を去る。そのために、今、目の前の人に対して、どのように接するべきなのか。あらためて考えさせられます。

幸福な人生ということを考えると、どこかで成功が必要なように思えますよね。アメリカの著名な経営者であり投資家でもあるウォーレン・バフェットは、成功と幸せについて、このように言っています。

成功とは望んだものを手に入れること。幸福とはそれを味わうことである

――なるほど、と思います。成功するまでの道のりは大変で、その苦難を超え望むものを手に入れ、成功した。それも素晴らしいことなのですが、まだ半分。手に入れたものを味わう心の余裕がなければ幸せとは言えない。ともに味わう家族や仲間がいなければ、むしろ寂しい。得た喜びを家族や仲間と味わい尽くし、そして、また新たな成功に向けて進んでいく。こんな好循環で人生を送れたら、素敵な人生を生きていると言えるのではないでしょうか。
 
 

選択に迷ったら人相の良くなるほうを選ぶ

 
ただ、成功を繰り返す好循環にはまるのはなかなか難しいと思ってしまうかもしれません。人生は様々な選択の連続ですからね。私は何かの選択に迫られたとき、どちらを選ぶかの基準として、損得を抜きに、どちらの選択が自分の人相を良くするのか――で決めるようにしています。
 
 

人を輝かせることが自分の輝きになる

 
また、好循環を生み出すうえで大切なのは、自分が輝くよりも、他人に輝いてもらうように行動することです。私はこれをバレーボールにたとえて、最高のスパイクを打てそうな人にトスをあげ続ける――と言っています。他人が気持ちよくスパイクを打てるように絶妙なトスを出し続けていると、みんな私のトスを期待するようになりますから、私のところに常にボールが集まるようになる。

このボールを、情報に置き換えて考えてみましょうか。チームメイトがそれぞれどんな仕事をして、どんな性格の人なのか把握する。そして、自分の持つ情報を、最も必要としている人に渡してあげるのです。それを続けるとどうなるか。「情報」という字は、「情けに報いる」と書きます。周りの人に有益な情報を与え続けると、結果的に、自分のところに多くの情報が集まり、情報が行き交う中継基地・ハブのような存在になれるのです。

これは情報というボールを、状況に応じて、トスとして、しかるべき相手に出し続けてきた結果として起こることです。一見すると、相手を陰で支えているだけで、損をしているように思えます。しかし、取捨選択できる情報がたくさん集まってくるということは、価値を集めているようなもの。また自分自身の信頼を集めていくことにもなります。

このようにして、情報をやり取りする様々な人たちと、協力し合える関係も築かれていくのです。そうなれば、自分のやりたいことに対して、助けてくれる人もたくさんできます。いつの間にかあなたは、周りの人にとって、なくてはならない存在、掛け替えのない存在。そういう存在に成長しているのです。

自分を水槽に浮かんだ船だと思ってください。他人に情報を渡す、トスを上げるということは、水槽に水を足していくようなもの。水位を上げることです。気付くと、水槽の水位の上昇とともに自分の船の位置、高さも上がっていく。つまり、与え続けることで、周りが自分をレベルアップさせてくれるのです。
 
 

付き合う相手の選び方

 
トスを上げる人が全員、スパイクが下手だったらどうしましょうか。そのときは、環境を変える必要があるかもしれないですね。付き合う人が変わると、環境も変わるものです。では、どういう人と付き合うといいのか。

付き合う相手の選択に迷ったときは、相手が使っている言葉に耳を傾けてみてください。「でも」「だって」「どうせ」とか、「自分ばかりが損をしている」「ついてない」「最悪」。そういう愚痴ばかり言う人と一緒にいると、自分も似たような言葉を使ってしまいます。次第に集まる人がみんな、ネガティブな人ばかりになります。逆に、どんな状況でもプラスの言葉を使う人と一緒にいれば、周囲にもそういう人が集まってくるものなのです。これは本当のことです。
 
 

小さな役割を見つけることから始めよう

 
幸福に生きたいと思うのに、「何もやりたいことがない。何をしていいかわからない」そういう人もいるようです。そういう人は、過去、自分がどういうことで、ほめてもらったかを思い出してみるといいでしょう。

ほめてもらった経験、そこに、才能の糸口があります。他人からどんな頼まれごとをして、どう解決したのか。それを思い起こしてもいいと思います。そこに、あなた自身が果たせる役割が見えてくるはずです。

どんなに小さなことでもその役割を果たし続けていると、社会的に果たすべき役割へと成長していくものです。ですからまずは、身近な、たった一人を笑顔にできることを探すといいでしょうね。

マザーテレサはノーベル平和賞を受賞した後、「私たちは世界平和のために何をすればいいでしょうか」という質問を受けました。すると彼女は、「Go Home. Love your family.」と答えたそうです。「家に帰り、家族を大切にしなさい」。これもまた、胸にグッとくる言葉です。

身近な人を大事にする。身近な人を笑顔にすることは、自分の果たすべき役割を見出すことにつながる、とても大きな一歩なのです。
 
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第8回 幸福な一生を過ごすためにしたいこと
 
 
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内容紹介
http://www.dobunkan.co.jp/books/detail/002868
(2017.11.24)

 著者プロフィール  

西村 貴好 Nishimura Takayoshi

一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長

 経 歴  

1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。

 日本ほめる達人協会オフィシャルサイト 

http://www.hometatsu.jp

 西村貴好オフィシャルブログ 

http://ameblo.jp/nishitaka217/

 フェイスブック 

https://www.facebook.com/hometatsu

 
 
 
 

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