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ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.2 真田幸村と呼ばれて 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役専務

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メンバーの熱気で盛り上がる新潟勝人塾(撮影:澤田光賢)
こんにちは。佐藤勝人です。先月から始まったこの「繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート」。繰返し説明しておくと、時事国々は時々刻々(じじこくこく)にかけています。昔の日本人は自分の住む地域を「国(くに)」と呼びました。栃木県だったら下野国(しもつけのくに)。また、皆さんも日々実感されている通り、ビジネスの世界はいろんなことが時々刻々で変わります。そこでこの連載は、繁盛請負人・佐藤勝人がその時々にいろんな国々に行って見聞きしたことを紹介します。どうぞヨロシク。
 
 

新潟勝人塾の熱気

 
私は2012年から2ヶ月に1回のペースで新潟に行っています。特に勝人塾のほうはいい具合にメンバーの顔ぶれが固まってきて、「もっとできるようになろう、もっと成長発展しよう」と意欲がどんどん湧いているから、やっぱり続くんです。
 
これ、指導する立場からは一番嬉しいことです。この「もっと、もっと!」という気持ちが。勝人塾でも個別指導でも、中には、数字の出し方を教えただけで満足する社長もいます。でも、それは野球に例えればルールを覚えただけだ。試合に勝てるようになったんじゃない。その先にまだ、ピッチャーがもっと速い球を投げられるようになり、バッターがもっと強い球を打てるようになるためのステージがある。そこで教わる側に「もっと、もっと!」という気持ちがあれば、グーーッ! と伸びていけるんです。新潟勝人塾はこの部分ですごく“熱”を感じます。先日は忘年会もやったから次は来年かな。酒も肴もおいしいし、毎回行くのが楽しみな地方の1つです。
 
 

指導先の成長が嬉しかった

 
個別指導では東北地方の指導先も印象的でした。業種などの具体的な話は伏せさせてもらうけど、要は、買収話が来たんだ。買われるほうじゃなく買うほうのね。それで相談に乗りに行って、帳簿資料を見て、「社長、これ絶対“買い”だよ!」とアドバイスをしたら、つい先日、話がまとまったという報告がありました。これで彼も来年は年商ベースで一気に今までの3倍超えだ。すごいよね。
 
ただ、それだってやっぱり経営者として成長したことが下地にある。私が指導に入る前は業績が右肩下がりで、いろいろ策を打って戻しつつあるけど、一時は「今のうちに業態でも変えたほうが・・・」なんて言うほど本業に後ろ向きだったんです。その彼が、私と一緒に頑張る中で成長し、最終的には身内も説得して、一気に3倍超えの年商規模になる買収までまとめきった。来年は顔つきも変わってくるかもしれないね。社長らしい顔や発言をするようになるかもしれない。企業が発展し、経営する人が成長する。その後押しができて私も嬉しかった。
 
 

商圏人口6800人の町での気付き

 
前回私は、地方は環境や考え方が古くなりがちという話をしました。でも、どこに行ったって、地方だろうが都心部だろうが元気な商売はできる。今年の連載はその話でしめようと思います。
 
私は2013年の冬から東海地方で、十数社の店舗が入ったショッピングセンターを指導しています。今の指導先の中では一番の田舎で、商圏人口6800人。ここで学んだのは、地域の人口が少なくても商売はできる、ということです。だって商圏人口が1万人未満だよ?! 普通に考えたらめちゃくちゃ不利だよ。でも、そうじゃなかった。少ないなら少ないなりのやり方がある。地域一番化戦略はどこに行っても通用する。その町は私にそう気付かせてくれた。
 
これは100万人都市の場合と比べるとわかりやすい。東京をはじめ、いわゆる100万人都市で商売をするならば、ひたすら尖った商売をすればいい。仮に99%に嫌われ1%の人にしか気に入られなくても、そのたった1%のニッチ市場でも1万人ものお客がつきます。田舎でとるべき発想はこの反対。例えば1万人お客が欲しいが商圏人口も1万人ちょっきりだったならば、100%の人に支持されるようなマス市場を狙えばいい。だから100万都市でやる商売とは違う頭を使うけど、人が少ないから事業が成り立たないということはまったくない。そして、もともとそれは地域一番化戦略の要になる発想だ。そう気付いたわけです。
 
そりゃ、最初は大変でしたよ。田舎に共通のハードルとして、年長者は頑固だし、経営者仲間の上下関係が厳しくて若い経営者は見下されてるし、そもそも目上の人に逆らわない教育をされているから、勝って目立つよりも大人しくしたまま負ける奴のほうが正しいとされる雰囲気もある。
 
でも、そんなの、商売じゃないでしょう。商売は社会に影響を与えてナンボだ。それが仮に大手みたいに全国区じゃなくても、限られた商品ジャンルのことであっても、「それいいね!」とか、「うわ、そう来たか!」とか、「ホッとするわ~」とか「助かった!」とか、そうやってお客を感動させてはじめて事業経営なんです。そこには規模の大小なんて関係ない。先輩後輩も関係ない。感動させた奴が正しいんだ。勝つべきなんだ。
 
そのショッピングセンターで最初にやったのがこの意識改革でした。最初は各店舗の経営者クラス、次に幹部社員。それから現場の従業員。そうやって身内や内部を平等に対等にしていくと、若い人たちは喜ぶわけよ。いっぽうで数字のつくり方も経営者たちには教えるから、それで業績が上がると、彼らも考えを変えてくる。若い人たちのやる気、アイデアを認めはじめる。店に活気が出る。売り上げが伸びる。さらに数字が良くなる。そうやって変えてきたのがこのショッピングセンターでした。正直、内部は大変だったらしいですけどね(笑)。
 
この前テレビで『真田丸』を見ていて思った。きっと自分はこれからも幸村みたいに、雇われた先々で、与えられた状況で、殿様を勝たせる役を、一生続けるんだろうな、って。実は20年前に経営コンサルタントの宮内享氏から「佐藤勝人は幸村的な人間だね。真田幸村みたいな生き方がいいと思う」と言われたんです。当時はその幸村がどんな武将なのか、わからなかったのでなんとも思わなかったのだけど、最近になってあの言葉の意味が自分でもわかってきました。

“俺の実践が幸村的なんだなぁ。戦略家であり、ある意味一生勝負師なんだなぁ。上等だ、やってやるよ!”と、今は50歳を超えて、それこそ各地で社長を支えることが天命だと思っています。来年もいろんな国のクライアントさんを勝たせに行くよ。ヨロシク!
 
 
繫盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート
vol.2 真田幸村と呼ばれて

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役専務/佐藤商貿(上海)有限公司・総経理/日本販売促進研究所・経営コンサルタント/作新学院大学・客員教授

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)など。最新刊『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2016.12.21)
 
 
 
 

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