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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
 
帰国後はインターナショナルスクールとアメリカで培った対応力を糧に、タレントとして多くの番組出演をこなしてきた関根さん。日本テレビ『ZIP!』や『スッキリ!!』では、それぞれ数年にわたって司会者やレギュラーとして活躍。刻々と状況が変わる生放送の現場で、実際にどのような対応を心がけてきたのか、うかがった。
 
 

現場のチームワークを大切に

 
生番組では、いろいろなことが起こるので、自分に何を求められているかを常に考えながら行動していました。例えば、予定では1分間のコメント時間が都合上10秒と短くなってしまったり、逆にVTRの制作が間に合わなくて、それまで話しながら場をつないだりすることもあったんです。スタッフが「Vできました!」とスタジオに駆け込んでくるまで、横目で出入り口をチラチラ見ながら話していましたね(笑)。毎回何か起こるたびに「ええっ!」と驚きながらも、司会者としてなんとか対応していました。
 
それから総合司会をしていた『ZIP!』では、重大なニュースが入ってくるとアナウンサーの桝太一さんが真面目なトーンで原稿を読み上げるので、その後に私が明るいコーナーを担当する時は、意識して明るいトーンに切り替えるようにしていました。そうやって動きを見て現場でしっかりと連携が取れるように、桝さんをはじめ、レギュラー出演者やスタッフの方々とは、日頃からコミュニケーションを取って良い雰囲気づくりに努めていましたね。
 
 
関根さんは司会の他にも、幼少期から培ってきた英語力で、海外著名人へのインタビューも数多く担当してきた。俳優のレオナルド・ディカプリオにブラッド・ピット、女優のアンジェリーナ・ジョリーにメリル・ストリープ、映画監督のリュック・ベッソンにソフィア・コッポラ・・・と錚々たる面々にインタビューしてきた中でも、特に思い出深い人がいるという。
 
 

“一流”の人に共通すること

 
今までお会いしてきた方々は、どの方も本当に素晴らしかったです。その中でも特に嬉しかったのは、俳優のヒュー・ジャックマンさんにお会いできたこと! 私はもともと、出演作品は全部見ていて、ミュージカルの出待ちをしてサインをもらったことがあるくらい、“ヒュー様”のことが大好きなんです。そのヒュー様が以前、映画の宣伝で『スッキリ!!』の私のコーナーに出演してくださいました。その時は「もう二度と会えないかもしれない」と思ったので、本番前の控え室でヒュー様に全力でファンとしての思いを伝えました(笑)。あまりの勢いだったのでさすがに引かれてしまったかな、と思ったのですが、ヒュー様は冗談を返してくれただけでなく、私がもともといただいていたサインをキレイに書き直してくれて。そのうえ「僕のことをよく知っている人がいて、心強いよ」とまで言ってくださったんです。素敵ですよね。
 
その後、『スッキリ!!』のロケでご一緒した時も、スタッフのちょっと無理なお願いにも快く応えてくださったり、『ZIP!』に出演された時には、わざわざスタッフルームにまで来て、「みんないつもありがとう、よろしくね!」と挨拶をしてくださいました。実はそんなふうに、今までに5、6回はお会いしていて、会うたびに「元気だった? 家族はどう?」と話しかけてくださるんです。失礼ながら、もう友だちだと勝手に思わせてもらっています(笑)。
 
ヒュー・ジャックマンさんに限らず、一流の方々は、こうして常に周囲を気遣って楽しませて、安心させてくれるんです。つまりいろいろな方にお会いしてきて思うのは、一流の方はやはり人間としても一流だということ。私も彼らのように、いつも周りの人を気遣いながら仕事ができる人でいたい、そんなふうに思っています。
 
 
(インタビュー・文 青柳裕子/写真 Nori/スタイリスト 繁田美千穂/ヘアメイク 上野由可里)
 
ワンピース/ネックレス アンティグラヴィテ
 
 
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関根麻里(せきね まり)
1984年生まれ 東京都出身
 
 幼稚園から高校まで、国内のインターナショナルスクールに通い、グローバルな環境で育つ。アメリカのエマーソン大学へ進学し、2006年に首席で卒業。帰国後はタレントとしてデビューを果たす。以降、日本テレビ『スッキリ!!』やNHK『MUSIC JAPAN』など様々な番組のナビゲーターや司会を担当するように。日本テレビ『ZIP!』では、約3年半にわたり総合司会を務めた。プライベートでは、2014年に韓国出身の歌手・Kと結婚し、翌年出産。産休・育休を経て、2016年から仕事に復帰している。
 
浅井企画ホームページ(関根麻里紹介ページ)
http://asaikikaku.co.jp/talent/profile/sekinemari
 
 
(取材:2017年4月)