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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

遺族の思いに寄り添う 手厚い支援の葬儀会社
株式会社広域 代表取締役 吉田勝義

 
プロフィール 秋田県出身。学業修了後、バスやトラックといった大型車両のドライバーとして経験を積む。その中で、葬儀における送迎バスの運転手を担ったことから葬祭業界に興味を持った。その後、斎場組合の職員に転職。火葬場での業務などを経験したのちに独立し、2022年に(株)広域を設立した。現在は、葬儀に関する全般的なサポート業務をはじめ、行政と提携し身寄りのない故人の火葬や供養なども担っている。
 
 
 
埼玉県比企郡滑川町にて葬祭業を営む株式会社広域。代表取締役の吉田勝義氏は市町村の組合による公営の斎場で、20代の頃から経験を積んできたベテランだ。数多くの遺族に寄り添う中で、それぞれ故人への思いが異なるにもかかわらず流れ作業で葬儀が行われている現場が少なくないことに、もどかしさを感じたという。遺族に寄り添ったサービスを掲げ、葬儀後のサポートにも力を入れている吉田社長に、仕事への思いを聞いた。
 
 
 

葬儀費用の高さに疑問を抱き、葬祭業界へ

 
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インタビュアー 宮地真緒(女優)
宮地 本日は、埼玉県比企郡滑川町で葬祭業を営む、株式会社広域の吉田社長にお話をうかがいます。実はここ数年の間に祖父母の葬儀を行いまして。大人になってから初めて親族のお葬式を経験して戸惑うことも多かったんです。
 
吉田 普段なかなか一般の方が葬儀にかかわることはありませんからね。葬儀を行うにはどうすればいいかわからないという方も多くおられますよ。ところで、宮地さんは一般的な葬儀費用の相場は、おいくらぐらいのイメージを持っておられますか?
 
宮地 概ね200~300万円ほどのイメージでしょうか。私の祖父が亡くなったとき、たまたま新聞の広告で見かけたのが40万円ほどでしたので、その会社に申し込んだんです。ところが、さまざまなオプションを付けることになり、見積もり段階からプラスして結局は100万円以上かかってしまいまして。なかなか広告の通りにはいかないものだと思いました。
 
吉田 そうですよね。実は私も、どうしてこれほど葬儀費用が高くなってしまうのか疑問に感じたことが、この業界に興味を持ったきっかけだったんですよ。しかも同等の規模や構成の葬儀をしているはずなのに、葬儀会社によっても費用が異なるケースも多いですからね。それに最近では、生活に困窮していて費用が払えないので葬儀が行えないというご家庭も増えてきました。そのような方々のお力になりたいと思い、この事業を始めたんです。
 
宮地 吉田社長ご自身が業界のあり方に疑問を抱いたことが、現在のお仕事につながっているわけですね。