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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

資源の再商品化開発で
日本の未来に貢献

 
 
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居野家 私は大学を卒業後、プラスチックの原料を扱う商社に入社し、その後、プラスチックの成型加工機の販売や製品開発に携わりました。1990年代に米国からでんぷん系の生分解ポリマーを輸入し製品化をしました。2000年に京都のリサイクル事業者と提携して、ペットボトル再商品化事業を立ち上げ、研究開発を続けるなかで、2003年に京都工芸亜繊維大学社会人大学院に入学し、リサイクルPETに関する研究で博士の学位を取得しました。仕事をしながらドクターを取るのはハードルが高いものです。でも私の場合、日頃の業務と研究がリンクしているので継続することができたんです。
 
畑山 見事、学位を取られ、どこへ行きついたのか気になります。
 
居野家 優位性のある新技術、ノウハウを事業化支援する組織として2016年に一般社団法人新技術連携支援機構を設立しました。リサイクル分野に長年携わっていると、例えば残飯など、あらゆる廃棄物がリサイクル事業に横展開でつながります。私は凝り性なので、そうした廃棄物を一つずつ深掘りしていくうちに、人的ネットワークが広がり、新しい技術とも出会いました。また、大学で樹脂に特化した研究会もつくり知見を積み重ねてきたんです。それが、金属並みの強度を持った樹脂ネジのハードロックナットの開発につながりました。そうやって一つひとつの技術を極め、確立した後に、再現性を高めて水平展開で応用できるような仕組みづくりを長年やってきた結果、今の事業につながったんです。
 
畑山 一つのことを追求してきた結果、さまざまなリサイクル技術に関わってこられたわけだ。居野家社長のノウハウがいずれは、私たちの身近な生活にも良い影響を与えてくれることが期待できそうです。
 
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居野家 自然災害の多い日本で木造家屋の不燃化塗料の研究も行っております。エネルギーも食糧も輸入に頼っている日本は今後、自給体制をさらに構築しなければなりません。そのためにも、地球を汚さず、汚れたらクリーンにして、次の世代に引き継ぐことが重要です。だから、環境問題を解決できる技術を追いかける私のような物好きが一人ぐらいいてもいいのかなと思っています。今後は、弊社のサービスを用いて各企業と地域の連携を図る仕組みづくりをしたいですね。
 
畑山 枚方から、日本をもっと元気にするための活動がスタートするのですね。
 
居野家 最近、地元の枚方市に貢献しきれていないと気付きました。ですから地元の産業振興、就農、新規産業を創出に貢献することで、雇用を生むビジネスモデルを枚方から立ち上げることを目標に頑張りたいと思います。
 
畑山 長年の研究開発で培ってきたノウハウと研究者魂で、今後も居野家メソッドが地元から日本中へ広がることを期待しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
これまでの人脈などを駆使して、自分の技術を利用してもらえる仕組みをつくり、世の中に役立つように研究成果を広めていけると嬉しいですね。生涯現役、定年なき団塊世代の挑戦・人脈技術も再生! 汚れた地球を美しく再生して次世代へバトンをつなぎます。
(居野家博之)
 

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