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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

資源の再商品化開発で 日本の未来に貢献
ASTEC株式会社 代表取締役 居野家博之

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 大阪府枚方市にあるASTEC(アステック)株式会社さん。まず、事業内容について教えていただけますか。
 
居野家 循環型環境資源の再商品化開発・製造・販売事業を行っています。具体的には、廃棄物や使用済み資源を処理して、再生原料へと変換する技術を駆使し、廃棄物を資源として活用することで新たな製品に還元する仕組みを提供しているんです。例えば、製竹炭事業では、竹粉を活用して、使用後は微生物の働きで分解されて自然に還る、生分解性プラスチックの研究・開発を行っています。そのほか、環境に配慮した食物の栽培を可能とするコンテナ栽培装置の普及や、有機堆肥製造装置「ホットクリーンM-1」の製造・販売もしています。
 
畑山 資源の循環利用を促進して、環境負荷の低減を進めているわけだ。素晴らしいですね。ホットクリーンM-1といのは、どういうものなのか、もう少し詳しく教えてください。
 
居野家 畜産排出物や農業排出物といった有機物のほか、ミネラルなどを短時間で混合醸造する装置です。豚糞や牛糞などに竹粉や竹炭を混ぜてホットクリーンM-1で処理すると、非常に良質な堆肥ができるんです。ちなみに、処理された堆肥を使って栽培した里芋の成長の様子がこの写真です。2週間ほどで里芋がこんなに成長したんですよ。
 
畑山 すごい! 葉の背丈が人間の身長を超えていますね!
 
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居野家 立命館大学の久保研究室でホットクリーンで処理した豚、牛、鶏の糞の堆肥をSOFIX品質診断したところ、すべて最高ランクの特Aという結果が出ました。ミネラルバランスが良く、微生物の増殖率もかなり高い。これを使えば土が柔らかくなって、耕作に適した土に還すことができるんですよ。しかも、一般的に完熟堆肥ができるまでは3ヶ月かかります。ところが、ホットクリーンを使うと、約2週間で完熟するんです。
 
畑山 ものすごい時短になるじゃないですか! 驚きの商品ですね。居野家社長が、どのようなご経験を経て、今の事業に着手するようになったのかを知りたくなりましたよ。